ウェブサイトの行動履歴、監視カメラ、スマホのデータなど、あらゆる人間の行動がデータとしてはきだされる時代。そのデータを分析し、人の行動を明らかにしようとする事例をもとに、これからの時代を紹介する一冊。
■ビッグデータの時代
データを発生させるという点で、私達は極めて多産だ。携帯電話、ノート型PC、クレジットカードを使いこなしている人々は、ただ生活をするだけで、自分の電子的な身上調書のページを増やしていく。
私達の生活が微細にわたって記録される1つ1つの情報のかけらには、単独ではほとんど意味がない。ところが、そのかけらが集まると、人々の好き嫌いや、仕事を進める手順や、ショッピングモールを歩く道順のパターンが浮かび上がる。この電子的メッセージを広範にわたって収集し、整理する事ができたら、私達の日常はたちどころに明確になる。データを手に入れれば、何を望み、何を恐れ、何を必要としているのかが分析できる。そうすれば、今欲しがっているものを正確に特定し、売る事につなげられる。
最も、その実現は途方もなく難しい。1ヶ月の間に顧客から集めるデータは、ヤフーだけで1100億件にのぼる。広告主のサイトを訪れる1人1人が平均して2520件の足跡を残す。だが、個別のデータを継ぎ合わせたところで、私達の姿は買い物客としても、ビジネスマンとしても浮かび上がってはこない。
データに支配されたくなければ、自分の利益のために活用する方法を学ばなければならない。
著者 スティーヴン・ベイカー
ジャーナリスト 新聞記者などを経たのち、ビジネスウィーク誌のテクノロジー担当シニアライターを10年間務める。メキシコの自動車産業を扱った特集記事で米国海外記者クラブ賞を受賞。現在は、ウォール・ストリート・ジャーナル紙、ロサンゼルス・タイムズ紙、ボストングローブ紙にも寄稿。
帯 3D Robotics CEO クリス・アンダーソン |
帯2 デューク大学 教授 ダン・アリエリー |
帯3 ハフィントン・ポスト創設者 アリアナ・ハフィントン |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
序 章 | p.9 | 17分 | |
Chapter 1 働き方――業務の効率化がもたらす苦難 | p.31 | 24分 | |
Chapter 2 買い物――あなたは買わされている | p.62 | 25分 | |
Chapter 3 選 挙――有権者はどこにいるのか | p.94 | 29分 | |
Chapter 4 インターネット――消費者の本音をあぶり出せ | p.131 | 26分 | |
Chapter 5 テロとの戦い――安全保障とプライバシー | p.165 | 29分 | |
Chapter 6 医 療――高齢化社会を支える情報技術 | p.202 | 26分 | |
Chapter 7 恋 愛――最適なパートナーを求めて | p.235 | 19分 | |
終 章 | p.259 | 15分 |
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