優秀なデザイナーの思考法をまねることで、新しい商品やサービスの創造につなげるデザイン・シンキングの事例集。28社の取り組みが掲載されています。
■なぜ今、デザイン・シンキングなのか
新しい商品やサービスの創造を狙い、ソニーやヤフー、日立製作所など国内の大手企業が注目している手法が「デザイン・シンキング」だ。優秀なデザイナーやクリエイティブな経営者の思考法をまねる事で、新しい発想を生み出そうとする手法である。ビジネスに活用すればイノベーションを起こせるのではと期待されている。
デザイン・シンキングはIDEOの動きとして約10年前から国内でも提唱されてきた。それが2013年になって各社が注目し始め、続々と成功事例が出てきた。
なぜ、今、デザイン・シンキングなのか。それは今までのやり方では新しい発想を生み出す事に各社が限界を感じているからだ。今までは主に技術やマーケットの動向から、新しい商品やサービスを考えるケースが多かったに違いない。確かに既存の市場なら予測しやすいかもしれないが、従来の延長線上の発想しか出てこない。
これに対し、デザイン・シンキングは優秀なデザイナー達の思考法をベースにしているため、今までとは異なる新しい発想につながる可能性が高くなる。デザイン・シンキングは発想の起点が全く異なる。デザイナー達が重視するのは、生活者である人間の姿だ。
デザイン・シンキングでは「理解」「発想」「試作」を素早く行い、新たな発想につなげる。生活者の行動や気持ち、想い、考え方など、アプローチの中心には常に「人間」がある。
①現状のより深い理解
・フィールド観察
・インタビュー
②さらなる発想の創出
・ブレインストーミング
・新しい解釈による分類
③素早い試作と検証
・ラピッドプロトタイピング
・3Dプリンターの活用
著者 日経デザイン
日経BP社の発行する月刊誌。ビジネスや経営にデザインを活用するための情報を提供している。
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
第1章 デザイン・シンキングとは何か | p.7 | 23分 | |
第2章 事例──発想を育てる | p.45 | 23分 | |
第3章 事例──顧客起点を徹底 | p.83 | 23分 | |
第4章 事例──現場主義を貫く | p.121 | 17分 | |
第5章 事例──新たな社会基盤へ | p.149 | 19分 | |
第6章 成功のカギは全社が一丸となった推進体制 | p.181 | 16分 | |
第7章 クリエイターがビジネスを主導 | p.207 | 21分 | |
第8章 デザイナーの役割が変わる | p.241 | 13分 |
人間中心デザインに基いたイノベーションを起こすための、主として非デザイナーを対象とした発想法。…