PlayStationや一番搾りのキャンペーンなどの実績を持つコピーライターが、コピーライティングに基本を解説している一冊。そもそも「広告とは何か」という話から、コピーライティングの本質を問います。
■コピーライティングの本質
一般的にコピーライターとは「商品や企業を宣伝するため、広告に使用する文言(コピー)を書く事を職業とする人」とされているが、コピーライターとは「商品をいじらず、言葉を使って商品の価値を上げる人」と言える。企業や商品の内容を単に「伝える」ではなく、「価値が上がるように伝える」のが仕事である。
そもそも広告の役割とは「モノとヒトとの新しい関係を創ること」である。だから「言葉を使ってモノとヒトとの新しい関係を創り、商品や企業の価値を上げる」のが、広告コピーによる広告クリエイティブという事である。ここにコピーライティングの本質があり、基本がある。
「価値」とは絶対的なものではなく、相対的なものである。価値は人によって異なる、その人が決める。企業の課題は常に生活者との関係性にある。生活者が「この企業の商品は自分がお金を払って買う価値がある」と感じる関係が創られ、保てればビジネスは維持される。その基本構造の中で、それを言葉で成し遂げるのがコピーライティングである。
広告のコピーを書くには、次の2つを揃える必要がある。
・商品としての具体的な情報、競合との違い「USP」
・その商品を買ってくれそうな「ターゲット」
コピー作業の中で、机に向かってペンを走らせる作業は全体の1割ぐらい。その手前の「マーケティング的」作業、つまり「考える」が9割である。競合を調べ、商品のUSPと見極め、ターゲットを決め、彼らの欲求や不満、不安に思いをはせる。こういった事が「コピーを書く」という事の本質である。
著者 小霜 和也
1962年生まれ。マーケティングアドバイザー コピーライター 大学卒業後、博報堂入社、コピーライター配属。1998年退社。 現在、小霜オフィス no problem LLC代表。広告賞受賞多数
週刊ダイヤモンド2014年12/20号[雑誌] 紀伊國屋書店和書販売促進部係長 水上 紗央里 |
日経トレンディ 2019年 1 月号 サイバーエージェント・クラウドファンディング社長 中山 亮太郎 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.3 | 5分 | |
第一章 そもそも広告コピーって何 | p.19 | 34分 | |
第二章 コピーを「考える」 | p.79 | 32分 | |
第三章 そもそも広告って何 | p.135 | 33分 | |
第四章 コピーを書く「姿勢」 | p.193 | 28分 | |
第五章 コピーライター人生とは | p.243 | 12分 | |
おわりに | p.265 | 2分 |
脳内麻薬 人間を支配する快楽物質ドーパミンの正体 (幻冬舎新書) [Amazonへ] |
影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか [Amazonへ] |
伝わっているか? [Amazonへ] |
伝え方が9割 [Amazonへ] |