様々な企業の人材育成プログラムに携わるアクセンチュアの人材戦略の専門家が、パフォーマンスが高い人材になるためのルールを紹介。いかに成長を早めるかというコツについて書いています。
■なぜ、アクセンチュアの社員は成長が早いのか
アクセンチュアの社員の成長が早い理由の1つに、最初の1年でビジネスパーソンとしての土台(心構えや行動特性)を築き上げる事がある。何事もやり始め初期の癖づけ、規準づくりが大切である。そこでビジネスパーソンとしての基本的な土台となる心肺能力をしっかりと固めておく事が、その後のキャリアにおける成長力を高める事になる。
高い成果を残す人と、そうでない人では大きく3つの因子で差がある。
①未来を描く「構想力」
②多様な人財を活かせる「人間関係構築力」
③成果を出すまでやりきる「実行貫徹力」
アクセンチュアでは、この3つの力量を下敷きとして、成長の土台を築いている。
高い成果を残すハイパフォーマーと、そうでない人では大きく3つの因子で差がある。
①未来を描く「構想力」
変化の激しい環境においても、より良い将来像を描き出し、社会や産業、所属する組織にこれまでと違う新しい景色を見せられる力のこと。こうした将来像を描く際には、自分の思いつきだけでは説得力がない。根拠となるデータや情報を集めつつ、最後には「これをやる」と決断できる意思決定の力が必要である。
②多様な人財を活かせる「人間関係構築力」
より大きな成果を出すには、自分の後輩や同僚だけでなく、上司や顧客も含めて協力を結集する力が不可欠になる。社内の人を巻き込むだけでなく、自社とは異質な価値観を持つ、社外の人、海外の人ともつながる事のできる力が必要である。
③成果を出すまでやりきる「実行貫徹力」
これからの実行貫徹力とは、構想をいつまでも熟考しているのではなく、すぐに最初の一歩を踏み出せる力、トライ&エラーを意図的に繰り返しながら、早く成果に辿り着ける力が大事になる。
■ハイパフォーマーには誰でもなれる
ビジネスの世界で高い成果を出している人は、シンプルな発想をしている。シンプルな発想やルールに従っているから、決断も早く、従って誰よりも早く成果を出せる。そして、シンプルなルールに基づいて行動しているからこそ、成果の再現性が高い。
こうした成長の土台づくりは、正しい行動習慣の実践、積み重ねが必要になる。成長の土台をしっかり固めるには、基本の型を早く知り、早く試し、早く自分に合った型を見つけ、体得する事である。
著者 作佐部 孝哉
アクセンチュア 戦略コンサルティング本部 シニア・プリンシパル 組織・人材戦略の専門家として、国内外の様々な企業の人材育成プログラムに携わっている。特にグローバル人材育成において、多くの実績を有する。人材育成やタレントマネジメントに関する講演や寄稿も多数あり。
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
マインドマップ的読書感想文 smooth |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに なぜアクセンチュアの社員は成長が早いのか? | p.3 | 2分 | |
第1章 これからの時代のハイパフォーマー | p.14 | 10分 | |
第2章 ハイパフォーマーをつくり上げる基本姿勢 | p.32 | 17分 | |
第3章 学ぶ力を磨く成長のルール | p.61 | 18分 | |
第4章 構想力を磨く成長のルール | p.93 | 20分 | |
第5章 人間関係構築力を磨く成長のルール | p.128 | 25分 | |
第6章 実行貫徹力を磨く成長のルール | p.171 | 22分 | |
おわりに Go for it! (やるしかない! ) | p.210 | 2分 |