今読むべき優良ビジネス書が
すぐ見つかり、読んだ本を
しっかり自分の知識にするサイト

本を検索する

カテゴリーから探す

人気のタグ

お知らせ


Android無料アプリ配信中
2014/12/04更新

買いたがる脳 なぜ、「それ」を選んでしまうのか?

227分

5P

  • 古典的
  • トレンドの
  • 売れ筋の
  • すぐ使える
  • 学術系
  • 感動する
  • ひらめきを助ける
  • 事例が豊富な
アマゾン詳細ページへ

肉体的動きが無意識に影響する

私達の2つの脳、体は、立ち方、座り方、動き方、行動の仕方に影響しているため、わずかな肉体的な動きによって考え方や感じ方が大きく変わる可能性がある。しかも「身体化された脳」に配慮したセールス戦略によって、巧妙かつ無意識に影響を受ける数々の手法も存在する。

・うなずくだけで商品への好感度は上がる
・腕を曲げる行為で購入意欲が高まる
・無意識に利き手側にプラスイメージを持ち、逆側にマイナスイメージを持つ

脳の思考プロセス

脳は常にエネルギーを最大限効率的に利用しようとする。当然ながら、必要な時間や労力や思考が少ない活動の方がエネルギー投入量は少なく、簡単に取り組める。効率的に処理を行う人間の脳では、思考プロセスが主に3種類に自動化されており、それらは買い物の仕方にもあてはまる。

①無意識の購入判断
理性的な買い物の判断は主に「大脳皮質」で行われている。一方、衝動買いの判断は大脳皮質と脳幹の間にある「大脳辺縁系」という脳の深部で行われる。瞬時の無意識の思考「自動処理」は、迅速でエネルギー効率がよく、常に起動しているが、単純で間違いやすいという特性もある。

②カテゴリー化
私達の脳は、パターン認識能力が極めて高い。物、言葉、出来事、画像パターン、多彩なアイデアそれぞれを結び付けられる強みがある。その結果、新たな経験や人物、商品の位置づけができ、全体像を理解しやすくなるが、外部からの影響にさらされる危険も生じる。脳がパターンを求め、パターンの整合性を探ろうとする特性が、出来事と出来事の間の存在しない因果関係を見つけようとする傾向につながってしまう。

③経験則に基づく判断
脳はエネルギーを消費しないために、無意識に経験則も活用する。経験則は広く行き渡り、常識のようになっているが、間違いにつながる危険もある。経験則を頼りにしがちなのは、検討すべき情報が多く、不確実性が高く、時間が限られている場合である。そのため現在のように変化の激しい社会では、経験則が消費者の選択を大きく左右する。

・暖かければ安全:寒い部屋より暖かい部屋の方が好感を持ちやすい
・習慣による買い物:ディスプレイの変更や売り場の移動を好まない
・猿まね:他人から受け入れられ、標準的だと評価されたい行動で不安を軽減する
・アンカリング:提示された特定の数値や情報が基準点となり、判断に影響する
・利用可能性:購入判断は、消費者が商品やその情報を入手しやすいかで決まる
・費やした努力:臨時収入は自由に日常のショッピングで使おうとする