持ち金30万円で脱サラして農業を始め、ゼロからワイナリーを起業した著者が、SNSを使った農業ビジネスのテクニックを紹介している一冊。
■日本一小さなワイナリー
2005年にたった1人で長野県東御市に移住し、農業を始めた。後ろ盾もなければ、知人も1人もおらず、新規就農者のための長野県東御市の「支援プログラム」を通して土地を借り、様々な審査や手続きを経て移住した。当時その場で現金化できるお金は30万円ほどだった。移住後、すぐに「はすみふぁーむ」を立ち上げた。少しでも自分の農産物をアピールできればと、ブログ、メルマガ、ホームページを研究しながら、毎日泥まみれになり、ただただコツコツと農業を続けてきた。
転機が訪れたのは2010年。ぶどうは木を植えてから収穫できるようになり、それを醸造してワインとして出荷できるようになるまでに、少なくとも3〜4年かかる。そのため移住以来、野菜や米を作って生計を立てていたが、2010年にようやく「はすみふぁーむ」ブランドのワインをリリースできるようになった。同じ年に、ワイナリーの建設を開始し、「日本一小さなワイナリーはすみふぁーむ&ワイナリー」が誕生した。
そして、自分のブランドのワインをなんとかして多くの人に知って欲しいと、フェイスブックとツイッターを始めた事が、農業人生を飛躍的に成功に導いた。
依然として、昔ながらの体質から抜け出せていない産業の代表的存在である農業は、まだまだ未開拓の部分も多く、やり方によっては根本的に変える事ができ、一気に大きなビジネスに育て上げる事が可能である。今までのように、ただ農産物を作るのみという農業から、より経営者目線で、例えば農産物に付加価値を上乗せして自らが販売まで行うような、新しい「農業経営者」としての視点が重要となってくる。そんな新しい農業を実践するにあたって、今後農家の大きな武器になる可能性があるものが、SNSである。
著者 蓮見よしあき
1972年生まれ。はすみふぁーむ&ワイナリー 代表 10代で単身渡米。そのまま現地の高校・大学を卒業後、米国大リーグの球団職員や国内メーカーの海外営業マネージャー等を歴任し、世界中を飛び回る。 その後国内ワイナリー勤務を経て、2005年、長野県東御市に移住してぶどう栽培を中心とした農場「はすみふぁーむ」を設立。2009年委託醸造によってワイン販売、2010年に自己ワイナリーとなる「はすみふぁーむ&ワイナリー」開業、日本一小さいワイナリーとしてマスコミ等に取り上げられる。
帯 ライブドア元代表取締役社長 堀江 貴文 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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第1章 なぜ今、農業にSNSが必要なのか | p.1 | 14分 | |
第2章 SNSで広がる農業経営のアイディア | p.25 | 16分 | |
第3章 実践編I フェイスブック | p.53 | 20分 | |
第4章 実践編II ツイッター | p.89 | 10分 | |
第5章 実践編III フェイスブック+ツイッター+アルファ | p.107 | 25分 | |
第6章 SNSは農業を救う | p.151 | 12分 | |
対談 農業にはチャンスがある! これからの農業のあるべき姿 | p.173 | 8分 | |
おわりに | p.187 | 1分 |