様々なITイベントを成功させてきた著者が、これまでに学んだスピード仕事術を紹介。完璧を目指すよりも、まず動いてみる事で、新しい視野を手に入れる事の大切さを説いています。
■動かなければ何も変わらない
「運がいい」と言われる人は、チャンスを1回つかんだら、その10倍は動いている。絶えず行動していると、チャンスを手にする機会も自ずと増えてくる。普段、行かない場所に行き、経験した事のない文化に触れ、自分とは価値観の違う人と話していると、チャンスが向こうからやってくる。
行動する上では、あえて「レールをはずれる」決意も大切である。周りの言う通りに生きるのではなく、思い切ってはずれてみる事で、新しい可能性を見つける事ができるからである。
たくさん行動をしていると、思い通りにいかない事や、どうしても成し遂げたい事が必ず出てくる。しかし、行動もせず、ずっと頭の中で考えているだけでは、何も変わらない。動き続けた人だけが、今までの自分にはない視点・視野・視座を得て、チャンスをつかむ事ができる。
「見切り発車」こそ、目標を達成する上で最もスピーディで有効な方法である。完璧な計画を練り上げようとして「あれが足りない、これも足りない」と踏みとどまっていても、決断は鈍る一方である。それより、何割か揃ったところで発進する方が、圧倒的に早く目標を達成する事ができる。今の自分に何が足りないのか、動いている内にわかってくるからである。
日本ではよく十分に準備をして機会を待つ事を「満を持す」と言うが、その「満」を持していては、時代や社会からたちまち置いていかれてしまう。スピードが生き残りを左右する現代にあっては、「満を持す」よりも「見切り発車」で周囲の協力を仰いで形にする方が、はるかに賢明である。
著者 奥田 浩美
株式会社ウィズグループ 代表取締役 株式会社たからのやま 代表取締役 1989年、国際会議の企画運営会社に入社。当初は政府機関系の情報技術系国際会議に携わり、あらゆるIT分野の先進技術会議をサポート。 1991年、ITに特化したイベントサポート事業を設立。ITイベントの日本への上陸を支え、主にMacWorldやWindows World、Interop、Google Developer Dayといった大型プライベートショーの事務局として、運営に携わる。 2001年、株式会社ウィズグループを設立。引き続きIT系大規模コンファレンスの事務局統括・コンテスト企画などを行う。 2012年、伝えながら行動を促すメディア「fin.der.jp」を立ち上げ、地域のIT活用事例を紹介するとともに、IT活用促進プログラムを提供・創業支援などを行う。 2013年には株式会社たからのやまを設立。徳島県の限界集落に高齢者のタブレット使用のサポートを行う拠点を設け、高齢者との共同製品開発事業を開始。 2014年より、情報処理推進機構(IPA)の未踏IT人材発掘・育成事業の審査委員を務め、若い世代の新たなチャレンジを支援している。
帯 経済評論家 勝間 和代 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.2 | 4分 | |
第1章 結果を出す人がやっている「見切り発車」とは | p.17 | 23分 | |
第2章 今日から結果を出す! 発車するときの工夫 | p.69 | 19分 | |
第3章 壁を感じたときにどうするか? | p.111 | 13分 | |
第4章 「見切り発車」で仲間を増やす方法 | p.141 | 15分 | |
第5章 「見切り発車」で想いを形にする人たち | p.175 | 14分 | |
第6章 10年後も生き残るための「見切り発車」 | p.207 | 12分 | |
おわりに | p.234 | 2分 |