人々同士の会話が仕事の満足度を高める
「凝集性」とは、人々同士が会話する集団、つまりネットワークのつながりの強さを指す。凝集性の高いネットワークとは、人々が互いにたくさん会話をする集団だ。「多様性」とは、同じ集団内の人とばかり話しているのか、それともネットワークの色々な人々と話しているのかだ凝集性の高いネットワークの大きなメリットは、集団内に高い信頼が生まれる事だ。
当然ながら、集団内の人々とオープンで信頼できる関係を築ければ、大きな精神的メリットがある。凝集性の高いネットワークにいる人々にとっては、特にストレスがぐっと少なくなる。また、仕事の満足度も大幅に向上する。
凝集性の高いネットワークは、信頼も生む。会話の内容は必ずしも仕事と関係がなくても構わない。信頼やストレスという点でいえば、仕事だけでなく私生活についても話した方が効果的だろう。そうする事で、関係性に深みが加わり、いっそう信頼が向上したり、ストレスが軽減したりするからだ。
凝集性の高い集団には、精神的なメリットや信頼面でのメリットだけでなく、コミュニケーションの有効性にも大きな影響がある。人々が一緒に過ごす時間が長くなるにつれ、簡略的なコミュニケーション方法が生まれはじめる。
凝集性が高いといっても、あまりに行き過ぎてしまうと、色々なデメリットも生じてくる。閉鎖的なネットワークの中にいると、新しい情報を発見するのは信じられないくらい難しくなる。また、他者に影響を与えるのも難しい。凝集性の高いネットワークは極めて内向きなので、様々な利害関係者と接触を取り、大きな変革をもたらすのが難しい。
一方、多様性の高いネットワークはその逆で、凝集性の高いネットワークが苦手とする物事が得意だ。古い習慣を捨て、見方を変えるのに適している。凝集性を取るべきか多様性を取るべきかというのは、社会学では盛んに論じられている話題の1つだ。どちらにも長所と短所があり、会社ごとに2つのバランスをどう取るべきかを理解しなければならない。状況が違えば、求められる交流のパターンも異なる。
ウォーター・サーバーの効用
ウォーター・サーバーが会社に重大な影響を及ぼす理由は、クリエイティブ業界では理解しやすい。クリエイティブ業界の人々は、交流の重要性を直感的に理解している。だからこそ、グーグルのような企業は、共同作業や探究を促す企業文化を築くために、何百万ドルという資金を投じているのだ。
休憩は凝集性を高める上で重要な手段である。情報交換や社会的な支えは、非常にクリエイティブでハイレベルな仕事だけでなく、コール・センターのような一見すると単純な組織でも、重要な役割を果たす事が証明されている。オフィスでもっとも重要な場所は、つまりウォーター・サーバー・コーナーなのだ。