スルーされない「つかみ」のルール
①リードから始める
冒頭で全体を凝縮したり、結論を伝える原稿を「リード」という。プレゼンやスピーチの最高の「つかみ」は課題になっている事の要点を最初にズバリと言ってしまう事である。
②そこはかとない不安を煽って始める
テレビの番組では「いかに当事者意識を持ってもらうか」が視聴率のカギになる。当事者意識を持たせる最もポピュラーな方法が不安を煽る事。不安を煽って相手の心をつかんで、安心で落とす、これが鉄則である。
③訴求ポイントで始める
「収入を増やす」「お金を節約する」「もっと健康に」「医療対策」「老後の安心」「喜び」「家事をもっと楽に」「快適さ」「脂肪をもっと減らす」「心配から解放される」「仕事やビジネスで成功する」「名声」。この12項目は、どんな時代にも通用する、人の基本的な興味・関心であり、これらの要素を話の冒頭に入れる。
④共感を得て始める
互いの共通点を見つけたら、しばらく共通項の話で盛り上がり、親近感、共感を得、相手の心をつかんでしまう。
⑤サプライズで始める
一番ポピューラーなのは「逆説から切り込む方法」である。常識では信じられないような事を言って興味をひく。
⑥「サイレント」から始める
いったん静寂をつくっておいて、そこから一転する。
⑦謎で始める
「謎=情報の空白」をつくれば、「この先、どうなるの?」とかえって興味をそそられる。
⑧相手の名前を呼んで始める
名前は、当人にとって最も快い、最も大切なひびきを持つ言葉である事を忘れない。相手を名前で呼び掛けてから話し始める。
つかんで「離さない」ためのルール
①わかりやすく例えて引き寄せる
「例え力」を磨くためには、ふだんから言葉や表現のメモを取る習慣をつける事である。
②イメージが広がるように伝える
五感に訴えかけるような伝え方でなければ、心をつかむ事はできない。
③描写して伝える
人は情報の83%までを視覚を通じて得ている。プレゼンならタブレットなどサンプルやデータを「見せながら」伝える。営業活動でも同様である。
④レトリックを駆使して伝える
「擬人法」「擬物法」「誇張法」などを使ったトークで相手を引き込んでいく。
⑤ストーリーを意識して伝える
途中で飽きさせてしまうかどうかのカギを握っているのは、ストーリー性を持たせた伝え方をしているかどうかである。
⑥ザイガニック効果を利用する
人は完成したものより、未完成のものに強い興味を抱く。「どうなるんだろう。先が気になる」と思わせる。
⑦フックをかけ続ける
聞き手の頭に「?」を浮かばせ、その後に「!」を続ける。