『世界ふしぎ発見!』『TVチャンピョン』『とくダネ!』などを手がける放送作家が、人の心をつかんで離さない伝え方の基本を紹介。どのようにすれば、話をスルーされないのか様々なテクニックが書かれています。
■スルーされない伝え方3原則
スルーされる理由の90%までは、伝え方に問題がある。スルーされてしまうのは、嫌われているわけでも、伝えようとする情報がつまらないわけでもない。ほとんどの場合、ただ伝え方が悪いだけである。
スルーされない伝え方の3原則は次の通りである。
①相手の心を一瞬でつかむ
②つかんだら離さない
③次回も会いたいと思わせる
■「スルーされる人」と「されない人」の違い
スルーされる人とスルーされない人の違いは以下の通りである。
①短く伝えているか
スルーされる人に共通するのは「言葉の温度が低い」事である。温度が低くなる最大の原因は、一度に多くの事を言おうと話を詰め込みすぎてしまう事である。聞いている方は「何がいいたいの?」と突っ込みたくなるが、それも面倒くさいから「スルー」してしまう。
伝えたい思いは1センテンスに1つが原則である。内容を1つに絞ったら、できるだけ短く伝える。なぜなら言葉は短いほど強くなるからである。
伝えたい事が絞り込めないのは、何のために伝えるのか、目的を明確にしていないからである。ゴールがわかっていれば、そこに向かうための道筋=伝え方も、自然に見えてくる。
②相手に合わせて話しているかどうか
スルーされない人は、相手に合わせた言葉で話している。どんな事も相手が理解できるように、わかりやすく伝えること。そうでないと、聞き手は興味を持つ以前にわけがわからず、スルーするしかなくなってしまう。
③ネガティブな言葉を使っていないかどうか
映画や本の感想に限らず誰かを評価する際にも常にネガティブな側面を取り上げる人がいる。そういう人はかなりの確率で「スルーされる人」になっている。普段から、意識的にポジティブな言葉を使うようにすること。
④自慢話をしていないか
対話では自慢話は絶対にしてはならない。その反対に、失敗談や聞くも涙の苦労話は大歓迎。欠点をあえてさらすと信頼感が増すというデータもある。
⑤ほめ言葉を使っているか
どんな相手の心にも確実に届き、絶対無視される事のない言葉は「ほめ言葉」である。誰でも最も関心のあるのは「自分自身」である。誰でも、人にどう見られているのか、気になって仕方がない。もし「他人をほめる事が苦手」というのであれば、何かをしてもらった時などに「いつもありがとう」など、感謝の言葉を伝えるだけでも、同じ効果がある。
著者 石田 章洋
1963年生まれ。放送作家 日本脚本家連盟員・日本放送作家協会会員。プランナー&ライターズオフィス、株式会社フォーチュンソワーズ代表取締役。 日本大学在学中に三遊亭円楽(当時は楽太郎)に弟子入り。落語家になるも数年後、放送作家に転身。以来、30年近くにわたり、各キー局のバラエティ番組・情報番組・クイズ番組・報道番組など、あらゆるジャンルのテレビ番組で企画・構成を担当。 構成を手がけた「世界ふしぎ発見!~エディ・タウンゼント 青コーナーの履歴書」は第45回コロンバス国際フィルム&ビデオ・フェスティバルで優秀作品賞を受賞するなど番組の企画・構成に関して高い評価を受けている。
帯 タレント 伊集院 光 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
まえがき | p.6 | 4分 | |
第1章 「スルーされる人」と「されない人」の違いとは? | p.21 | 15分 | |
第2章 スルーされない“つかみ”のルール | p.59 | 15分 | |
第3章 つかんで“離さない”ためのルール | p.97 | 16分 | |
第4章 また会いたいと思わせる話の締めくくり方 | p.139 | 10分 | |
第5章 明日から使える“伝え型” | p.165 | 19分 | |
あとがき | p.212 | 5分 |
伝説の外資トップが教える コミュニケーションの教科書 [Amazonへ] |
伝える力2 (PHPビジネス新書) [Amazonへ] |
聞く力―心をひらく35のヒント (文春新書) [Amazonへ] |
ザ・コピーライティング―心の琴線にふれる言葉の法則 [Amazonへ] |
よくわかる文章表現の技術〈2〉文章構成編 (新版) [Amazonへ] |
人を動かす 新装版 [Amazonへ] |
プロフェッショナルは「ストーリー」で伝える [Amazonへ] |
漱石と落語 (平凡社ライブラリー) [Amazonへ] |