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2014/07/24更新

本は死なない Amazonキンドル開発者が語る「読書の未来」

267分

3P

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読書の未来はどうなるのか

電子書籍端末、Amazon「キンドル」の開発者が、これからの読書や本の未来について語った1冊。電子書籍は普及するのか、紙の本はどうなるのか、読書は廃れていく文化なのか。


■電子書籍が主流となる
読書はテクノロジーの進歩とともにある文化だった。すべてのテクノロジーがそうであるように、読書という文化も進化と変化を繰り返してきた。我々が子供の頃に本を読む事を覚えた時には、既に印刷技術は基本的な進歩を終えていた。しかし電子書籍の技術はいま、再び急激な進歩の途上にある。これからはさらに電子書籍が増え、紙の本は減少していく。読者はデジタルの世界に移行し、出版社にとっても電子書籍が収支の面で魅力を増していくだろう。電子書籍の方が単純にコストが低いからだ。

紙の本は生き残るだろう。だが紙の形で出版される本の大半は、おそらくメディアや広告で宣伝される一部のベストセラーだけになっていくはずだ。あるいは、限定ハードカバーや古書など、コレクションとしての紙の本も人気を博し続ける事が予想される。しかし、今後の主流になるのはやはり電子書籍だ。

超短要約

電子書籍を買う人が増えるほど、紙の本を選ぶ人は減っていくはずだ。検索機能などの紙の本にはない利点が多い電子書籍には、一度その便利さを味わったら抜け出せなくなる魅力がある。やがて電子書籍の利点がすべてを凌駕し、紙の本から電子書籍への大移動が起こる時がくるだろう。電子書籍が普及していくにつれ、紙の本が廃れていくのは避けられないだろう。

そうなるとまず考えられるのは、家にある紙の本を売る人々が増えるという事だ。10年もすれば大量の古本が市場に出回るだろう。やがては古本が供給過多になる。今は10〜20ドルで売れる本でも、数年後には10〜20セントでしか売れなくなるだろう。

電子書籍への移行が進み、出版される紙の本が減って売る本もなくなっていく。実店舗を持つ書店の衰退にさらに拍車がかかるだろう。

読書文化は確実に変化していきている。今は大学内の食堂や喫茶コーナーで、本を読んでいる学生などまず見ない。紙の本を読んでいても他者とつながる事はできないのだから、学生が本ではなくフェイスブックに夢中になる事自体は悪いとは思わない。

この先電子書籍が普及していけば、人々は必ず読書の世界に戻ってくるはずだ。電子書籍の最大の意義はそこにある。電子書籍になったからと言って、読書の本質は変わらない。

私達読者は本の魅力を見直し、読書熱を再燃させなければならない。本はいま、テレビや映画、ビデオゲームに押されて人々の関心が向かなくなっているが、再び脚光を浴びようとしている。電子書籍の登場によって読書はかつてないほどの魅力を獲得できるはずだ。本を開いたまま他の読者や友人、家族と物語を共有できるのが電子書籍だ。電子書籍革命によって、読書に新しい命が宿ろうとしている。

著者 ジェイソン・マーコスキー

Kindleエバンジェリスト Amazon社でKindle開発(第一、第二世代)の極秘プロジェクトに現場責任者の1人として携わる。プロダクト・マネージャー、エンジニアリング・マネージャー、プログラム・マネージャーなどを歴任した後、同社では初となるKindleのエバンジェリスト(伝道者)も務めている。 マサチューセッツ工科大学で理論数学とライティングを学んだ後、卒業後は小説執筆に打ち込む。 2005年にアマゾンに入社、すぐにキンドル開発チームへ。アマゾンを退社後はグーグルのシニア・プロダクト・マネージャーに転身。 2013年には新しいタイプの書籍検索サイト企業BookGenie451を設立、創業者兼CTOとして活動中。

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土井 英司

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
はじめに p.1 7分
1・本の歴史 p.17 8分
2・電子書籍の起源 p.29 8分
3・キンドルプロジェクトの始まり p.41 18分
4・キンドル2、さらなる高みへ p.67 8分
5・競争の始まり p.79 14分
6・神経生物学からみた読書 p.99 7分
7・読書文化の存在意義 p.109 8分
8・つながりを深める本 p.121 10分
9・短命なテクノロジー p.135 8分
10・電子書籍の普及学 p.147 8分
11・出版業界の革命的変化 p.159 15分
12・わが蔵書はクラウドへ p.181 10分
13・グーグルが「読書用フェイスブック」になる日 p.195 8分
14・グローバル化 p.207 10分
15・変容する言語 p.221 7分
16・本と教育 p.231 10分
17・図書館の未来 p.245 7分
18・電子書籍リーダーの未来 p.255 8分
19・作家の未来 p.267 7分
20・文化のデジタル化 p.277 10分
21・読書は「廃れゆく技術」か p.291 8分
おわりに p.303 4分

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