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2014/07/07更新

儲かる料理経営学 ケチなお店にお客は来ない

100分

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お客様のための料理が大事

どんな立地でも、その店に行かないと食べられない独創的な料理を提供すれば、世界中からお客さんを呼ぶ事ができる。ただ、はき違えてはならないのが、お客さんのために料理を提供するということ。自分が作りたい料理を作って「評価されない」と文句を言うのはおかしい。料理人は芸術家ではない。

また、商売にはいろいろあって、おいしさをそこまで追求しなくても良い店もある。お客さんが店を選ぶ理由は「料理はそこそこだけど、ゆっくりおしゃべりできる」「サービスマンが素晴らしい」「ロケーションが最高」と、必ずしも料理だけではない。「お客が来ない」と愚痴を言う店は、自分の店のウリがわかっていない。

「仮説検証力」が大事

ダメな料理人、二流の経営者は頭で考えて何事か結論が出ると、それで充足してしまう。実際に何かを変えたり試したりする手間を惜しむ。でも、楽をして儲かる商売なんて、どこにもない。メニューは今のままでいいのか、スタッフの配置はどうか、内装に問題はないかなど、店を見渡せば課題は見えてくる。だったら、小さな事でいいから「こう変えたらどうだろう」と仮説を立て、実際に試してみる事である。できる料理人、優れた経営者は「仮説検証」の労を惜しまない。ただ漫然とお客が来るのを待つだけの料理人と、自分で変化を仕掛ける料理人との差は大きい。

「ケチ」な店にお客は来ない

1日にゴミが何十キロも出るという店は、一度、調理の仕方を見直した方がいい。野菜のくずや魚のアラなど、食材は一片たりともムダにしてはいけない。野菜の切れ端でも、煮込めばうまい出汁が取れる。魚の身の残りなんかもいろいろ使い道がある。一手間、二手間、手をかけるだけで、立派な食材になる。これを「始末」という。「ケチ」とは全く別もの。

ケチというのは、必要なところにもカネを使わないこと。始末というのは締めるべきところは締めつつも、使うべきところには使う事である。ケチを重ねて低価格路線を続けても、やがてはお客に飽きられる。始末の大事さに気付くべきである。

伝統は革新の連続の上に築かれる

老舗の店といえば「味と技術の伝承」と思う人がいるかもしれないが、味は伝承するものではない。そもそも、味というのは人間の記憶には残りにくいものであって、いい雰囲気の中で楽しい時間が過ごせたから「おいしかった」という記憶が残る。

さらには、その時代に、その料理人に合ったものが「味」である。全く同じ味で、何十年も何百年もおいしいと思われ続けられるのか。例えば、昔はよく汗をかいたから塩分の濃いものが喜ばれたが、今はそうではない。食というのは、時代時代の食生活の変化の影響を受ける。だから、味も変わっていく。伝統とは革新の連続の上に築かれるものである。