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2014/06/17更新

日常の小さなイライラから解放される「箱」の法則―感情に振りまわされない人生を選択する

159分

2P

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人をモノとして見るな

相手は同じ人間である。何かをして欲しいと思うし、新しいチャレンジをする時には不安や恐怖も感じる。喜びもするし、悲しみもする。しかし、相手をモノとして見ると、実は現状を見ていないという事が起こる。もし見えていたとしても、相手のしている事には、自分や自分がしている事ほどの価値はなく、意味もないと思っている。上から目線というやつである。相手を見下すというのは、相手の存在価値を否定してしまう事になる。相手をモノとして見る見方は、大きく分けて3つがある。

①相手を「邪魔モノ」「障害物」として見る
②相手を「便利な道具」として見る
③相手を「無関係」「無関心」な存在として見る

人をモノとして見ていると、態度にも表れてくる。自分で意識しなくても、相手に与える影響は違ったものになる。

自分を騙すとそれを正当化しようとする

「誰かに謝ろうと思ったけど、謝らなかった」「お礼を言おうと思ったけど、言わなかった」こういう状態を「自己裏切り」と言う。自分を騙す、自分を裏切るという意味である。他人に対して、心ではすべきだと思っている事に、背く行為をする事を言う。

自分がしようと思った事をしない場合、自己裏切りが起こり、自分を裏切ると、今度は相手は悪いやつで、自分がそうしても仕方なかったと、自己正当化するようになる。「自分はそれをしなくていい」という正当化である。

この相手を非難し、自分を正当化している状態を「箱に入っている」と定義する。自己裏切りをした場合、自分を正当化する感情が支配し、箱の中で正当化する事がグルグル回って抜け出せなくなってしまう。そうして、相手をモノとして見る事で、相手も箱の中に入ってしまう。

箱から出る方法

箱から出るには、合計4つのステップを踏む必要がある。これには順番がある。

①自分の箱に気づく
ひょっとして箱に入っているかもしれないと気づく事が重要である。

②箱の外の世界を探す
自分がこの人といる時は「箱の外の世界」にいると感じられる人たちを接する。例えば、尊敬する人や自分の人生にいい影響を与えてくれた人などに会いに行ったり、電話をする。

③新たに状況を考え直す
自分が箱に入って接していると思う人に、次の事をする。

1.その人が経験しているだろうと思われる障害、重荷、苦痛を考えてみる
2.自分が加えたと思われる障害、重荷、苦痛を書き出す
3.大きい小さいにかかわらず、その人を不正に扱ったり、見下してみた事はないか
4.これらの事を踏まえて、その人に自分がすべき事は何か
  (今すぐにでもできる簡単なこと)

④感じた事をする
自分が感じた事をするか、裏切るか。箱に入っても、また出ればいい。だから恐れる必要はない。