キーパーソンの見つけ方
他者に影響を与える消費のキーパーソンは属性型キーパーソン(オピニオン・リーダー、マーケット通、イノベーターなど)と構造型キーパーソン(ハブ、コネクター)に大きく分類される。属性型キーパーソンは、その人の持つ特徴がゆえキーパーソンになっている。一方、構造型キーパーソンは、ネットワークで置かれた立場が特別だからキーパーソンになっている。
・属性型キーパーソンの見つけ方
①ソシオメトリ法
回答者に自分に影響を及ぼすオピニオン・リーダーの名前を挙げてもらう
②インフォーマント(情報通)による評価法
オピニオン・リーダーを特定できそうな人を数人選び、誰かを聞く
③自己指名法
回答者がオピニオン・リーダーかどうか自己申告で答えてもらう
④観察法
分析者が観察・記録する事によってオピニオン・リーダーを発見する
・構造型キーパーソンの見つけ方
社会ネットワーク分析を用いてキーパーソンを特定し、彼らが誰とつながっているのかを把握し、影響ネットワークの規模や密度を調べる。
製品・サービスにはある程度の知覚認知率を持っている必要性がある
人は勝ち馬に乗りたがるものである。同じ製品を持っている人が多いほど効用が高まる効果は「バンドワゴン効果」という。バンドワゴン効果があるならば、流行しているものはますます流行っていく。ツイッターでもフォロワーの多い人は、ますますフォロワーが増えていく。あるユーザーのフォロワーが多いという事は、その人のつぶやきに価値があり、面白いであろうと消費者が考え、フォロワー数はどんどん伸びていく。こうして考えると、すでにある程度メジャーで話題になっている製品・サービスは、クチコミされる事でより一層話題になる。
消費者は周囲を見渡して、製品・サービスがどれくらいメジャーなのか、「メジャー感」を見極める。メジャー感とは、ある製品・サービスがどれくらい認知されているかに関する消費者の予想である。消費者は「世間でどれくらい知られているのか」を主観的に知覚し、知覚された認知率によって行動している。
クチコミをしても、全く反応がないのは寂しいため、そもそも知覚認知率が低い製品サービスは同意や共感や尊敬が得られにくい。この知覚認知率、つまり「メジャー感」はコミュニケーションによって向上させる事ができる。
メジャー感を向上させる要因には「ランキング1位である」こと、「テレビ番組で取り上げられること」などが挙げられる。