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戦争をしなかった唯一のアメリカ大統領:ジミー・カーター

・イスラエル・パレスチナ問題はどうすべきか
過去35年間すべてのアメリカ大統領が、「二国家解決案」(イスラエルとパレスチナの二国家を設立するという解決案)がイスラエルにとっても望ましい解決法だと言明してきた。しかし、ネタニヤフがイスラエルの首相になってからは、「一国家解決案」の方がイスラエルにとってより良い解決案だと決めてしまった。だから、次々とパレスチナへの侵攻を進めて、イスラエル人による入植を促している。すべて違法な入植であり、パレスチナの和平にとって大きな障害となっている。

「一国家解決案」では国連が保障したパレスチナの人々の合法な権利を剥奪する事になる。1967年以前に定められた国境であるグリーンラインが広く認知されるべきでイスラエルの人々はこの国境内で平和に安全に暮らすべきである。そしてパレスチナの人々も、ウェストバンクや東エルサレム、ガザ地区まとめて、自分たちの国家として認められるべきである。

・「核抑止」は現実的なコンセプトか
核戦争を抑止するという意味での「核抑止」は必要である。イスラエルがNPT(核拡散防止条約」の署名を拒否している事は大きな問題と認識されている。この事が、中東の恒久的な平和と安定を阻害する大変な脅威となっている。

・防衛予算が少ないほど、戦争する可能性も低くなる
強力な自衛力を持っていること、また必要とあらばそれを行使するにやぶさかではない。しかし、自ら攻撃をしかけない事が、戦争を避ける上で最も効果的な方法である。第二次世界大戦以降、アメリカがほとんど絶え間なく、戦争をしてきているのは、アメリカ政府の行った大きな過ちの1つである。アメリカは軍事的な衝突の中にずっと居続けている。そのほとんどすべてのケースにおいて、当事国同士の基本的なモラル原則や権利や国家の安寧といったものを犠牲にする事なく、戦争を回避する事が可能であったと確信している。我々は戦争に対してもっとはるかに慎重になるべきである。

・「人権政策」こそが紛争を回避する決め手となる
これまで「世界人権宣言」の中に組み込まれている「人権」の基本原則を支持する姿勢が、抑圧された多くの人々に勇気をもって声を上げるよう励ました。現在では、南アメリカのすべての国が民主主義になっているし、アメリカ大陸では、キューバを除くすべての国が民主主義になっている。人権政策というのは、民主主義や自由をもたらすのみならず、紛争も回避する事ができるという、素晴らしい効果をもたらしてきた。