「うたばん」「アッコにおまかせ! 」「Goro'sBar」「イシバシ・レシピ」「週刊AKB」などのテレビ番組の企画・構成を手掛ける放送作家が、おもしろい話をするための方法を紹介。テレビ制作で使われる手法を解説しています。
■話のネタと伝え方の2つが重要
テレビ制作者は、すべてのテレビ番組を「何をするか」という発想で企画し、それを「どう伝えるか」という視点で構成し、さらにそれを「台本」に落とし込み、よりドラマチックな展開にしていく。おもしろい話をしたければ、この「構成」を意識しなければならない。放送作家が「構成」を考える際には、2つの作業を行う。
①おもしろく伝えるために必要な要素をチョイスする
②チョイスした要素をよりおもしろく伝えるために順序立てる
■「おもしろい話」をつくる3つのプロセス
①聞き手が共感できるネタを選ぶ
聞き手に話を「おもしろい」と思わせるポイントは、聞き手がその話に共感するかどうかで決まる。だから、おもしろい話をするためには、より多くの人が経験した事のある、共感度の高いネタを選ばなければならない。
②フリオチを効かせて話す
話す順序がバラバラだったり、適切でなかったりすれば、おもしろい話にはならない。話をおもしろく伝えるには正しい順序、フリオチを効かせて話す事が必要である。
フリ:聞き手に「この話は、次はこうなるだろう」という想定をさせる
オチ:その想定を裏切る「想定外」を引き起こす
フリで聞き手に想定をさせ、オチで想定外を引き起こすには、フリとオチが逆の内容で、矛盾していなければならない。その条件をクリアするには、「なのに」を成り立たせる。
フリ +(なのに) オチ
③おもしろさを強化する
おもしろさを強化するには、次のテクニックを利用する。
・意外な共通点を利用する(シンクロニシティ法)
・いつもと違うキャラを演じる(ギャップ法)
・聞いたこともない音を繰り出す(変則擬音語・擬態語法)
・気持ち良くけなす(愛の毒舌法)
著者 美濃部 達宏
1975年生まれ。放送作家 大学在学中、フジテレビ バラエティプランナー大賞入賞をきっかけに放送作家として活動。卒業後、秋元康氏に師事。 「うたばん」「アッコにおまかせ! 」「Goro'sBar」「イシバシ・レシピ」「なるほど! ハイスクール」「週刊AKB」「東京女事務所」などのテレビ番組の企画・構成を手掛ける。また、テレビ番組制作以外にも、株式会社ニッセン、株式会社FIXERなど企業のPR、コンテンツ制作、コンサルティング業の他、動画番組、イベントの司会など、幅広い分野で活躍中。
帯 作詞家 秋元 康 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.3 | 3分 | |
第1章 「おもしろい」をつくる達人―放送作家という仕事 | p.17 | 16分 | |
第2章 「おもしろい話題」はどうやって見つけるか? | p.53 | 23分 | |
第3章 「おもしろい話」をどのように組み立てるか? | p.105 | 24分 | |
第4章 話をもっとおもしろくするためのマル秘テクニック | p.159 | 18分 | |
まとめ あなたの話はこの流れでおもしろくなる | p.200 | 3分 | |
おわりに | p.206 | 3分 |
企画脳 (PHP文庫) [Amazonへ] |