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2014/05/13更新

ツカむ! 話術 (角川oneテーマ21)

172分

1P

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エトス度を上げる方法

エトスは、理路整然とした説得も感情的なゆさぶりも必要ないぐらい直観的に、その人の言う事を信用してしまうほどの、その人が持っている背景や人柄などの説得要素である。この人が言っているからこそ聞く気になる。

人格といっても、性格的なものだけでなく、地位、立場、経歴、過去の実績も関係する。エトス度を上げるキーワードは「実績」「経験」「地位」「正直」「真摯」「誠実」「親しみやすい」などで、これらを裏付ける言葉を使う。

①しゃべり方を考える
基本は自信を持って解決策を提案するぞという雰囲気で話す。

②資格を考える
自分がこの問題についてしゃべる資格や立場を持っている事をアピールするのが大事である。

③相手を考える
相手の立場や興味、知識、ニーズなどを考慮する。

④面白さを考える
話が面白ければそれだけでエトス度は上がる。

パトスを利用する方法

パトスは感情に働きかける説得要素である。話術の巧みな人は相手の感情に働きかけて相手の気持ちを動かす。パトス度を上げるキーワードは「同情」「愛国心」「怒り」「憧れ」「ストーリー」「笑い」「愛」「恐怖」「罪悪感」など。パトスアピールができていれば、相手が深く考える前に、こちらの話を鵜呑みにさせて動かしやすくなる場合がある。

①狙いたい感情を決める
有効な感情は「喜び」「悲しみや憐れみ」「怒りや恐怖」「愛国心・所属愛」など。

②ディテール込みのストーリーを使い目的の感情を引き立てる
すぐに気持ちを動かすには物語が一番。皆が共感しやすいメッセージに添った物語風のストーリーを展開する。

ロゴスのテクニック

ロゴステクニックを身につければ、単に論理的に説明するよりも相手を説得できる可能性が増す。テクニックには「比較」「比喩」「例示」「喩え話」「対句」「列挙」「反復」「呼びかけ」「三段論法」などがある。

①簡潔な言葉で言い切る
②三という数字を意識する
③韻を踏む。対比する。五七五調などでリズムを作り出す
④常識、固定観念をひっくり返す
⑤関心を惹き付けるために質問などの「呼びかけ」をする
⑥強調したり、記憶に残りやすくするために「反復」する
⑦大事なところを際立たせるために「比較」をする
⑧より具体的に示すために「例示」する
⑨理解を深めるために、別の物事に置き換える「比喩」を使う
⑩複数のものを並べて対象化できるよう「列挙」する

エトスが一番大事

三大要素の持つ説得力の有効さは、エトス>パトス>ロゴスである。強引に論理性だけを押し付けても納得してもらえない事は多々ある。エトスは自分自身で説得するということ。自分が語る事を、皆は聞きたいと思うかという着眼点でエトス度アップを考える事が大事である。