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2014/04/25更新

無印良品の「あれ」は決して安くないのに なぜ飛ぶように売れるのか?

176分

2P

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企業や商品のコンセプトのつくり方

企業や商品の価値を最大化するコンセプトのつくり方を紹介している本。
無印良品の成功の理由はコンセプトにあると説き、その重要性を語っています。


■無印良品の成功要因
現在、無印良品は品目7000点以上。およそ生活に必要とされる、あらゆるものが揃っている。生活に必要なものの、ほぼ99%をたった1つのブランドが提供している。こんなブランドが世界中にあるだろうか。常識的に考えると、こうした形でブランドが存続する事は稀である。「すべてある」は「肝心なものがない」に等しく、誰もが魅力に感じないからである。

無印良品は安くもない。当初は40品目からのスタートで、キャッチフレーズは「わけあって、安い」。しかし、長いデフレ時代を経て、無印良品の商品群は、安さに価値を置く商品ではなくなってきた。なのに、すべての分野でライバルに負けず劣らず売れている。なぜ、このような事が無印良品には可能なのか?

無印良品の成功の最大の要因は、そのコンセプトにある。無印良品のコンセプトは、日本企業が展開するものとしては、類稀な完成度を誇る。だから、見た事もない業態で、価格競争にも巻き込まれず、ブランドとしての価値を築きながら、成長し続けている。

超短要約

■コンセプトとは
コンセプトの使命は、課題を解決する事である。課題は多くのネガティブな要素と、ほんの少しのポジティブな要素でできている。このような不利な状況を打ち破るには、ネガティブをポジティブに一挙に反転できる考え方やアプローチ、つまり新しいコンセプトを発見し、それを推し進める必要がある。

では、コンセプトとは何か。コンセプトとは目的を達成するための「原理・原則」を短く明確に表現したものに他ならない。そして「行動の指針」となり、「徳義」と「本質」を保ちながら、全体を動かす「原動力」でなくてはコンセプトとは呼べない。私達が何か事を始めるに当たって、すべての起点と言えるのがコンセプトである。

無印良品は、1980年、西友のプライベートブランドとしてスタートした。企画段階では「良品質イメージを損なわない構造的な廉価商品の提供」をコンセプトとして掲げた。「生活者が本当に必要とするものを、ムダのない必要十分な機能とカタチでつくり、提供する」という「無印良品」のコンセプトは、この秀逸なネーミングを使う事によって磨かれている。

著者 江上 隆夫

ブランド・コンサルタント 有限会社ココカラ 代表取締役 大学卒業後、プロミュージシャンを目指したが挫折し、コピーライターに。 その後20年近く大手広告代理店でコピーライター及びクリエイティブ・ディレクターとして、さまざまな業種の広告とブランド構築にかかわり、コンセプト力を磨く。 2005年独立後はブランド・コンサルタント、クリエイティブ・ディレクターとして、数億から50億、100億単位の広告制作やブランド運営にかかわっている。 主な受賞歴に朝日広告賞、日経広告賞グランプリ・優秀賞、日経金融広告賞最高賞、 日本雑誌広告賞、東京コピーライターズクラブ新人賞などがある。

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章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
プロローグ 無印良品はコンセプトがすごい p.1 5分
第一章 なぜ私たち日本人はコンセプトを使いこなせないのか p.16 16分
第二章 コンセプトと失ったものを取り戻す方法 p.44 15分
第三章 コンセプトをつくる前に知っておくべき7つのこと p.70 16分
第四章 現在地を把握して、資産の棚卸をする p.100 20分
第五章 最高のコンセプトのつくり方 p.136 40分
第六章 コンセプトの使い方 p.208 20分
あとがき p.243 2分

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