世界とつきあうための心構え
・意見を求められたら、堂々と答える
「日本人としてどう思いますか?」 海外に出ると、意見を求められる事がよくある。そういう時は堂々と答える事がまず重要である。I don't knowだけは絶対にやめること。曖昧な態度や返事をすると、「この人には意見がない」「日本人は考える事をしない人たちなのかな?」と思われかねない。たとえ間違っていると思われても構わないので、意見をはっきり言うこと。その際には、大きな声でゆっくり説明するように話す事が効果的である。堂々と答えると、互いの信頼感は増す。
・YesとNoをはっきり言う
相手の気持ちを傷つけない配慮から、YesとNoをはっきり言わない傾向が日本人にはある。しかしそういう曖昧な態度は、国際的な場面では誤解を生む原因になってしまう事が多く、決していい事ではない。こちらがはっきり意見を言っても、心証を傷つける事はない。逆に何も言わなければ相手のペースになってしまい、相手の思うままになる。
・自国の文化を紹介できるようにする
海外に行くと、柔道と空手の違い、歌舞伎について、または紫式部と源氏物について、そしてアニメについてなど、日本の事なら何でも知っているかのように質問攻めに遭う。すべてを正確に答える必要な全くない。自分が興味を持って調べたり、勉強した事を話せばいい。
・笑顔は最高の外交官
外国人とのコミュニケーションに一番大事なのは、笑顔である。相手の目を見てにっこり笑いながら話してみると、親密度がぐっと増す。
・劣等感を持たず、人を差別せずに堂々とする
外国人との付き合いで最も大切な事の1つは、優越感も劣等感も持たずに自然に振る舞う事である。肌の色、信条、または出身国に関係なく、素のままの自分で付き合う努力をすると、相手も同じように扱ってくれる。素晴らしい人間関係はそこから生まれる。
・レイディーズ・ファーストを身につける
外国の男性が自然にLadies Fastをする光景には次のようなものがある。
①重い荷物を持ってあげる
②寒そうな時に自分のコートを脱いで、女性にかけてあげる
③ドアを開けてあげる
元々レイディーズ・ファーストは、騎士道精神である。これは差別でなく、毅然とした態度での思いやりであり、魅力ある行為である。
・宗教の話はしない
キリスト教圏の中でも特にアメリカでは、宗教について少し緊張感が必要である。例えば、アメリカではダーウィンの進化論を宗教上の理由から授業で取り上げる事のできない州もある。しっかりと学んだ上で議論し合う事はいいが、宗教についての知識がほとんどないのであれば、宗教の話題は軽々しく口にしない方が無難である。