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2014/04/23更新

会社を変える会議の力 (講談社現代新書)

179分

3P

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会議と会議モドキ

「会議」とは「多人数で集まって問題の解決策の結論を決めること」である。そして、「打合せ」とは「多人数で集まって問題を議論すること」と定義する。「会議」とは「打合せ」の1つの類型であり、「打合せ」は4つに分類される。

①会議(決める×結論)
会議は「決める」という行為であり、その対象は問題解決のための「結論」である。

②検討会(決める×選択肢)
検討会は「決める」事が目的だが、その対象は問題の解決策の「結論」ではなく「選択肢」である。

③連絡会(共有する×結論)
「決める」事が目的ではなく、「共有する」事が目的である。その対象は「結論」である。

④報告会(共有する×選択肢)
「決める」事が目的ではなく、「共有する」事を目的とし、「選択肢」が対象となる。

検討会、連絡会、報告会は「会議」ではなく「会議モドキ」である。名称に「会議」がついているものでも、実際は「会議」ではないものが交じっている事は多い。打合せに参加する人は、それが本当に「会議」なのか、「会議モドキ」なのかを意識して参加する必要がある。打合せの類型によって、参加者に求められるものは異なり、それを理解していると打合せに貢献できる。そして、打合せの主催者は、その打合せが「会議」「検討会」「連絡会」「報告会」のいずれなのかを明確にし、それらを区別して主催する事が求められる。

多くの「検討会」「連絡会」「報告会」は、わざわざ開く必要がないものである。連絡会、報告会は「共有する」事が目的であるため、ネットで済んでしまう場合が多い。検討会は、選択肢(アイデア)を決める事が目的であるため「多人数で集まる」意義はある。但し、検討会は自問自答で代替できないかという観点で見直せる事がある。わざわざ開く必要のない打合せは廃止する事で、生産性が上がる。

ダメな会議の病巣

①会議の目的の不在
会議の目的が見失われている典型例は「定例会議」という症状である。会議はそもそも問題解決のために開かれ、解決策が決まれば役割は終わる。会議とは本来は定常的なものではない。

②会議の目的と議題の不整合
目的を達成するには、議題に漏れがある、またはずれている。この病巣に対処するには「アジェンダ・プランニング」をする事で、会議の目的と議題を符号させる。

③会議の議題と資料の不整合
制約条件を勝手に判断して、その制約条件に基づいて議論をする資料を作成すると、会議の目的や議題から外れた議論がされ、誤った結論を決めてしまう可能性が高まる。資料は議題に合わせる事が大切である。

④会議の議題とメンバーの不整合
会議の参加メンバーは、その場に他のメンバーが着想しないような選択肢や評価の視点や評価の見解をもたらさなくては意味がない。