チャンスの格差社会を生きる道
これからの日本に「チャンスの格差社会」がやってくる。チャンスを得て、そこで成果を出した人にはさらにチャンスが舞い込む一方で、一度チャンスを逃してしまった人は、相当な努力や工夫をしないと二度とチャンスを手にできない社会である。これを推し進めるのがインターネットである。インターネットの登場によって、パソコンが販売価格順、性能順、評価順などに並べられ、No1商品だけが指名され、購入されていくように、私達もオープンな市場で比較検討される。実際に「人が平たく並べられている市場」は、転職市場のように既に登場している。チャンスの格差社会において生きる方法は2つ。
①生活費をコントロールできるスキルを身につける
②多くのライバルの中からチャンスをつかみとるための「指名される技術」を磨く
今後は「ご指名でない仕事」は、機会化とグローバル化によって、徹底的に買い叩かれていく。私達は、自分を売り込み、ご指名で仕事をもらう事に注力する事である。そして、チャンスが回ってきたら、そこで必死に頑張る。そこで頑張った事が実績となり、それがまたチャンスを呼び込む。このサイクルを作っていく事が、生き残る道である。
気がきく人は代替できない
コミュニケーション力の中でも、重要なスキルは「気がきく」というスキルである。「気がきく」というスキルは、機械では代替できない。また極めて地域性が高いため、グローバル化の波に巻き込まれない。
直で指名を受けるような人の自己紹介を見ていると、初対面の相手に対して「ギブ型」の自己紹介をしている。また、ご指名を受ける人気者は、相手の自己紹介に耳を傾ける。そして「こういった事なら、お力になれますよ」という形で、相手のための労力を惜しまない。
目上の人とのコミュニケーションを図る
ご指名が絶えない売れっ子ビジネスパーソンは、目上の人とのコミュニケーションがうまい。例えば、目上の人の武勇伝を「それはすごいですね!」と目上の人が気持ち良く話せるようなリアクションをする。媚びではなく、目上の人の話に「本気の興味」を持ち、会話を楽しむ事ができる。目上の人も自分の話に一生懸命耳を傾ける人には、いい印象を持ってくれる。
目上の人との距離を近づける有効なテクニックは「小さな約束を取り付け、すぐに守る」というもの。すぐに約束を果たし、一度「取引した」という関係は、その後お願いする事のハードルを一気に下げる。
キーパーソンからの雑用を積極的に引き受けて、そこで顔を売り、自分のやりたい仕事を引き寄せるというのは、非常に有効な戦略である。さらに、その雑用をする時に「相手の予想以上の成果」を出しておくのもおすすめである。