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2014/02/28更新

10年後躍進する会社 潰れる会社

162分

2P

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イノベーションによってもたらされる10年後の未来とは

2013年末時点で確実に予測できる技術革新を前提に、自動車業界などがどうなるかを解説している本。10年後の未来のシナリオを予測しておくことが大切だと説く。


■確実に予測できる未来
長期の未来については確実に予測できる事が2つある。人口動態と技術革新である。このうち人口動態の要素には皆が気づいている。一方で「確実に起きる事が見えてきた技術革新」は、人によって見え方が違う。しかし、技術革新で無くなるものは、確実に予測できる。

・ブラウン管から薄型テレビへ
→薄型テレビの時代になるとブラウン管の技術で優位だったソニーは苦境に陥る

・液晶テレビは低コストで大型化が可能に
→コスト高のプラズマを主力にしているパナソニックは苦境に陥る

・携帯電話でゲームをするようになる
→任天堂は赤字になる

・写真はフィルムからデジタルへ
→コダックが破綻する

超短要約

未来に影響を与える要素の中でも、実現が間近に迫った技術革新は、その事が引き起こす未来の変化を確実に予測できるものの1つである。

・自動車業界
2024年までの間に、安価な新興国製の電気自動車と、シリコンバレー製の自動操縦車によって、大きな変化が起きる。タイヤのブリヂストンや住友ゴム、窓ガラスの旭硝子や日本板硝子、ヘッドランプの小糸製作所やスタンレー電気、ブレーキのボッシュ、シートのセーレンといった電気自動車に時代が変わっても必要とされる部品メーカーは生き残るが、トヨタや日産などの自動車メーカーは大きな脅威にさらされる。

・テレビ業界
スマートテレビの登場により、テレビCMを見ている人が意外に少ない事実がわかってしまう。広告主は経済性を計算しながら、テレビ番組と連動したインターネット広告に力を入れることで、テレビ局の広告料が減る可能性がある。

・エネルギー業界
2024年には、アメリカの先行者としてのシェールガス支配が終わり、様々な国で安価なシェールガスが開発される状態に、世の中全体が移行する。そして世界全体でエネルギーの価格は大幅に下がる。結果として、バイオエタノールや、太陽光発電、風力発電といったグリーンエネルギーの開発事業者は太刀打ちできなくなる。

・銀行業界
日本以外の先進国でも高齢化が進み、人々の資金運用ニーズが高まる。貯蓄率の高いアジア新興国が成長することで、世界的にカネ余りの構造が進み、金貸しでは儲からない状況は悪化する。その結果、メガバンクは今よりも経営が厳しくなる。

著者 鈴木貴博

1962年生まれ。百年コンサルティング代表取締役 経営コンサルタント。ボストンコンサルティンググループ、ネットイヤーグループ取締役を経て、現在は百年コンサルティング株式会社代表取締役。企業の寿命30年に挑戦し、新しい成長分野を立ち上げる大企業向けコンサルティングが専門。

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マインドマップ的読書感想文 マインドマップ的読書感想文
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章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
はじめに p.1 4分
第1章 2024年・自動車業界の勢力図はどう変わるか? p.13 30分
第2章 2024年・テレビ業界激変で消滅するものは何か? p.69 29分
第3章 2024年のエネルギー業界の意外な敗者 p.123 18分
第4章 2024年の外食産業における勝ち残る条件 p.157 18分
第5章 2024年の銀行業界へのしっぺ返し p.191 23分
おわりに p.234 3分

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