データが増えたことで、そこから人の意外な行動や心理が明らかになりつつある。予測分析によって、明らかになった様々な事例を挙げながら、予測分析にはどのような力があるのかを紹介しています。
■予測効果
小さな予測は大きな効果をもたらす。これを「予測効果」と呼ぶ。予測は純粋な推測より効果があり、正確ではなくても確かな価値をもたらす。
ほとんどの人はデータに興味がないが、データは経験の貴重なコレクションであり、それらの経験から学ぶべき事はたくさんある。データに基づく機械学習のプロセスは、爆発的に増加するデータの力を解き放つ。何が人々を動かし、彼らがどのような行動を取って、世の中がどのように動くかを、データから学習して明らかにする。新しい知識を獲得すれば、予測が可能になる。
予測分析の世界では、画期的な成功物語が次々に生まれている。そのきっかけとなる主な要素は次の通りだ。
・取り込むデータの量が大幅に増える
・組織が予測技術を評価して、受け入れ、統合するにつれて、組織の文化が変わる
・予測分析を組織に導入するソフトウェア・ソリューションが向上する
因果関係はとらえがたい。私達はある出来事が他の出来事に何らかの影響を与えているはずだと考え、その影響を物理や化学、医学、経済、あるいは心理学の用語で説明しようとする。
一方でデータサイエンティストは、予測分析によって問題を解決する。予測は説明に勝る。患者や顧客など、対象となる個人に関する予測から意思決定を導き、カネになる価値を生む。
世の中にはわからない事があるからおもしろい。私達はこの世界が、感情と行動の因果関係、人間同士の因果関係、そして感情の持ち主と行動を取る人の因果関係の複雑なネットワークを体現していると信じている。「データ効果」はこれらの因果関係を明らかにしながら、データから予測的な洞察を導き出す。
著者 エリック・シーゲル
元コロンビア大学教授 予測分析業界の第一人者として、講演や教育活動などで活躍。世界各地で開催される予測分析カンファランス「プレディクティブ・アナリティクス・ワールド(PAW)」と「テキスト・アナリティクス・ワールド」の創設者で、プレディクティブ・アナリティクス・タイムズの編集主幹。
帯2 統計学者 カイザー・ファング |
帯3 作家 デービッド・ラインウェーバー |
帯 アドバタイジング・ドットコム創業者 スタイン・クレトシンガー |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.13 | 3分 | |
序 章 予測効果 | p.17 | 20分 | |
第1章 予測分析の始動 | p.41 | 26分 | |
第2章 プライバシーの攻防 | p.73 | 43分 | |
第3章 データ効果 | p.125 | 48分 | |
第4章 学習する機械 | p.183 | 40分 | |
第5章 アンサンブル効果 | p.231 | 23分 | |
第6章 人工知能の実現 | p.259 | 45分 | |
第7章 数字による説得 | p.313 | 41分 | |
おわりに | p.364 | 4分 |
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