米国大学バスケット史上最高のコーチといわれるジョン・ウッデン氏は、どのように人を育て、チームを成功に導いたのか。
あらゆる指導者に求められる、人を育て、人を動かすための原則がまとめられています。
■指導する者に与えられた特権
人は皆、自分が思っているよりはるかに大きな影響を他人の人生に及ぼしている。中でも、指導者、特に教師やコーチが、自分が指導している人たちに及ぼしている影響は、大きなものだ。従って、指導者、教師、コーチには、自らの責任の重大さを認識しておく義務がある。自分の指導下にある人たちの
・人格を磨くこと
・建設的なものの考え方と価値観を教えること
・模範を示すこと
それらを「聖なる任務」と考える。さらにそれ以上に大切なのは、そのような責任、機会、義務を与えられている事は特権だという事だ。人はそのような特権を軽んじるべきではない。
■チームを成功に導く6つの条件
人には皆、自分の能力を発揮できる場所がある。一人ひとりが自分の持っている能力を最大限に生かす努力をしなければならない。さらに、自分の属する集団が最大の利益をあげられるように、能力を結集して協力する必要がある。
チームが成功をおさめるには、メンバーの一人ひとりと、リーダー自身が次の条件を満たす事が必要である。
①勤勉に努力していること
②情熱を持っていること
③精神面、肉体面、道徳面でのコンディションが万全であること
④基本に忠実であること
⑤チームに貢献する気持ちを持っていること
⑥細部にまで注意が行き届いていること
■成功とは
成功とは、自分がなれるベストの状態になるために最善を尽くしたと自覚し、満足する事によって得られる心の平和の事である。自分の成功のレベルを判定できる唯一の人間は自分自身である。
真の競争は自己ベストに到達するよう努力する事であり、それは自分次第でどうにかなる事である。それができれば、成功をおさめたといえる。
著者 ジョン・ウッデン
1910年生まれ。UCLAバスケットボール コーチ 米国大学バスケット史上最高のコーチといわれる。大学時代、名選手として活躍、卒業後、高校のコーチや第二次世界大戦への従軍を経て、1948年よりUCLAのコーチに。 カリーム・アブドゥル・ジャバー、ビル・ウォルトンほかのスター選手を育て上げる。60年代から70年代にかけてUCLAを10回にわたり全米チャンピオンに導くという大記録を打ち立てた。 その高潔な人格から、広くアメリカ人の尊敬を集め、彼の言葉はバスケットに限らず人生全般に役立つ名言として引用されることが多い。2010年没。
著者 スティーブ・ジェイミソンスポーツ・コラムニスト テレビ番組の司会者も務める。
帯 出版マーケティングコンサルタント 土井 英司 |
マインドマップ的読書感想文 smooth |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.16 | 1分 | |
Part 1 人を育てる | p.19 | 20分 | |
Part 2 チームを育てる | p.61 | 23分 | |
Part 3 成功のピラミッド | p.109 | 21分 |