格差は拡大していない、日本の技術力は落ちていない。日本人の誤解を統計データの裏付けをもとに解説している本です。
■身近に捉える経済規模
北海道から九州まで「一般に思われているより」日本の各地域の経済ポテンシャルはずっと大きくなっている。国内最大の経済規模を有しているのは東京都であり、県内総生産は91.1兆円、都道府県計496兆円の18.4%を占めている。この経済規模は、ほぼ、韓国一国の経済規模(89.1兆円)に匹敵している。第2位は大阪府の36.4兆円で、イランの経済規模。第3位は、愛知県の31.6兆円で、南アフリカの経済規模と同等である。第4位は神奈川県(タイと同等)、第5位は埼玉県(香港と同等)、第6位は千葉県(イスラエルと同等)、第7位は北海道(チリと同等)、第8位は兵庫県(アイルランドと同等)であり、ほぼ3大都市圏に当たるこれら7都道府県のGDPが日本経済全体のGDPの半分を占めている。
都道府県で最も経済規模が小さいのは鳥取県1.8兆円であり、南米パラグアイと同等。次に経済規模が小さいのは高知県の2.2兆円で、中東ヨルダンと同等。このように、身近な都道府県の経済規模が世界各国のGDPに匹敵するレベルにある事を知れば、日本経済は捨てたものではない事が実感される。
統計データで明らかにした日本社会の本当の姿は以下の通りである。
失業率はどんどん高まっているわけではなく、日本の経済力は高く、技術力も世界と比較して向上し続けている。経済格差も貧困も拡大しておらず、相変わらず日本は国際的には平等社会を維持している。また、世界一の「小さな政府」が効率的に機能しており、高齢化の割に医療費は非常に低く抑えられている。その中で、食べ過ぎや肥満に陥らず、世界一の平均寿命を達成し、女性は生き生きと美しく暮らしている。
著者 本川 裕
1951年生まれ。アルファ社会科学株式会社 主席研究員 統計データ分析家。(財)国民経済研究協会研究部長、常務理事を歴任。現在、アルファ社会科学株式会社主席研究員、立教大学兼任講師などを務める。インターネット上の統計データサイト「社会実情データ図録」を主宰。
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![]() 福井県立大学地域経済研究所所長 中沢 孝夫 |
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章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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まえがき | p.3 | 5分 | ![]() |
第1章 日本は世界一「小さな政府」 | p.21 | 42分 | ![]() ![]() ![]() |
第2章 本当に仕事で多忙なのか | p.93 | 38分 | ![]() ![]() ![]() |
第3章 日本人は食べ過ぎではない | p.159 | 33分 | ![]() ![]() ![]() |
第4章 日本はいまだに儒教国 | p.215 | 35分 | ![]() ![]() ![]() |
第5章 なぜ誤解が広がるのか | p.275 | 20分 | ![]() |
エピローグ | p.309 | 4分 | ![]() |
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