行動する力
アメリカには、「幸運は誰の門でも一度は叩く」という諺がある。幸運はどんな人にも一度は訪れるものだから、チャンスを逃さないでつかみ取らなければいけないという意味である。どんなに単純だろうが、平凡だろうが、、あなたが行った仕事には、常にあなたの名前がついて回る。そして、どんな仕事にも全力で取り組めば、いつかチャンスがめぐってくる。チャンスが来た時には、思い切って行動する姿勢が大切である。
アメリカは「失敗は当然起こる」という前提のもとに社会が成り立っている。だから、アメリカ人は失敗を恐れない。なぜ日本人は失敗を怖がるのかを考えると、失敗そのものが怖いというより、「自分の弱み」を見せるのが怖いのだと考えられる。でも、ビジネスが成功するか失敗するかは、実際にやってみないとわからない。にもかかわらず、自分の弱みを見せたくないあまり、失敗を隠し続けてしまう。これは本当にもったいない。もっと失敗をオープンにして、共有できる環境にしていかなければ、日本がよりよい社会になるのは難しい。
個性を活かす力
自分の強みや個性を活かす事が大切であり、苦手な分野で努力していても、時間の無駄になりかねない。アメリカは個性を非常に重視した教育システムを作っているが、日本は、皆が一律に平等である事を重視している。他人との協調性を育む事も大切だが、これからの世の中では、人と同じ事をやっていても、目の前のチャンスを活かす事はできない。自分の強みを知り、その強みを活かすという発想が重要になってくる。
自分の強みを知るのは、早ければ早いに越した事はない。その方法の1つとして、趣味を持つ事がおすすめである。趣味であれば、たとえ失敗しても何の損害もない。
自分の考えをつくり、相手に伝える力
目の前の「チャンス」をモノにできるかどうかは、自分の意見をハッキリ持てるかどうかに関わってくる。自分の思いや考え方を正しく伝える人には、自分の仕事をきちんと果たす人が多いのも事実である。自分の考え方を表現できなければ、得意でない分野の仕事を振られてしまったり、周りに流されたりして不本意な結果に終わってしまう可能性がある。
世界に通用する人間として、身につけるべきスキルの1つにディベートがある。ディベートは、相手に論争で勝つためでなく、多様な視野から物事を考える素地を学ぶために必要である。物事の本質を知るためには、あるテーマについて、肯定するだけではなくて、否定の立場からそのテーマを眺める事も必要である。