三菱商事からハーバード・ビジネススクールを経て、サンリオに入社後、会社の営業利益を5年で約3倍にした著者が仕事術を語る。結果を出すためには、準備こそが大切だと説く。
■結果を出す人は準備をしている
仕事で結果を出すためには、入念な準備が必要である。「他の人にはできない事をやってのける人」というのは、実は人から見えないところで、できない事をできるようにするために、あるいはここぞという場面で望ましい対応がとれるようにするために、徹底的な準備をしている。「結果を出す人」と「結果を出せない人」は、能力の優劣ではなく、どれだけ準備をしたかによって差がついている。
三菱商事に入社後は、部署内にある本や資料すべてに目を通した。周囲の人がみんな帰った後、会社に居残り、キャビネットに並んでいる分厚いファイルや書籍などを読みあさった。これは、自分がこれから仕事をしていく領域について学ばなければならない事を、できるだけ早く身につけるためである。自分の仕事に必要な情報、結果を出すための事前準備として学んでおくべき事は、実は目の前にたくさんある。
■桁外れの結果を出す人がやっていること
・最高のパフォーマンスをするために、できる限り情報収集をやっておく
・思い通りに行動するために、わからない事を放置しない
・プレゼン準備は早めにスタートし、何度も推敲して最後の一語までベストを尽くす
・プレゼン準備ではとにかく手を動かし、紙に図やキーワードを書きまくる
・紙とペンを使うと発想が柔軟になり、思考のプロセスを残せ、考えが拡散するのも防げる
・チャンスがきてから準備を始めるのでは遅すぎる
・チャンスをつかむために、誰もやりたがらない事を手がける
・チャンスがないように見えても、自分が本当にやりたい事なら、そのための準備をし続ける
著者 鳩山 玲人
1974年生まれ。鳩山総合研究所 代表取締役 スタンフォード大学客員研究員 元サンリオ常務取締役 大学卒業後、三菱商事に入社。エイベックスやローソンでエンタテインメント事業に従事。2008年にハーバード・ビジネススクールでMBAを取得。同年、サンリオに入社。 サンリオで海外事業を拡大し、サンリオ メディア&ピクチャーズ・エンターテインメントのCEOとして映画事業にも従事し、2016年6月に退任。 DeNA、LINE、ピジョン、トランスコスモスの社外取締役を歴任。現在、シリコンバレーのベンチャーキャピタルであるSOZO VENTURESのベンチャーパートナーや、Youtuberを束ねるUUUMのアドバイザーも務めている。 米国経済誌「Business Insider」より、フェイスブックのシェリル・サンドバーグや政治家のミット・ロムニーと並んで「ハーバード・ビジネススクールの最も成功した卒業生31人」にも選出される。 シリコンバレーにあるベンチャーキャピタリストの核にある先鋭組織、Kauffman Fellowsメンバー。
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
週刊 ダイヤモンド 2014年 1/11号 [雑誌] 三省堂書店営業本部課長 鈴木 昌之 |
マインドマップ的読書感想文 smooth |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.2 | 2分 | |
第1章 桁外れの結果を出す人は、人が見ていないところで何をしているのか | p.13 | 18分 | |
第2章 不安をうまく利用するから、結果が出せる | p.53 | 12分 | |
第3章 人間関係をおろそかにすると、どんな努力も無駄になる | p.79 | 17分 | |
第4章 今の時間の使い方が、3カ月後の仕事の実績を左右する | p.117 | 10分 | |
第5章 現状に満足した瞬間、成長はストップする | p.139 | 11分 | |
第6章 私が新人の頃から徹底してきた仕事の基本 | p.163 | 18分 | |
おわりに | p.203 | 2分 |