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2013/12/23更新

スタンフォードの教え「ビー・ユアセルフ」

  • 水島 淳
  • 発刊:2013年11月
  • 総ページ数:307P

198分

2P

  • 古典的
  • トレンドの
  • 売れ筋の
  • すぐ使える
  • 学術系
  • 感動する
  • ひらめきを助ける
  • 事例が豊富な

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GSBの学び

GSBのカリキュラムは、特にコミュニケーションスキルに重点が置かれているように感じる。人のマネジメントこそが最も大切な部分だというのがGSBの姿勢だと言っていいだろう。

・「エグゼクティブ・チャレンジ」
全米から150人を超える現役の経営幹部であるGSB卒業生が集まる。学生は二人一組のチームを組み、丸一日かけて、エグゼクティブたちのチームと対峙し、与えられたケースについてのロールプレイを行う。

・「成長企業の経営」
グロースベック教授は、かつてケーブルテレビの会社を創業し、それを全米3位のケーブルネットワークにまで成長させた上、成功裏にその会社を売却している。このクラスは、成長企業に起こる様々な経営上の問題をテーマにしたケースを取り扱う。題材の多くはGSB卒業生が立ち上げた会社である。ケースの内容自体も、創業期からともに働いた従業員を解雇する、販売方針に沿った行動を取らないマネジャーを配置転換するなどリアルなものだ。教授は「経営者は常に正直で真摯でいるべきだ」と締めくくった。そして、伝えるべき事はストレートに伝えるべきであると常に言っていた。その方法論として何度も強調したのは「準備すること」である。

・「パス・トゥ・パワー」(権力への道程)
世界のリーダー達はどうやってそこまで辿り着いたのか。その多く単に良い仕事を積み重ねて高みに至ったのではない。良い仕事と同様に重要なのは、チャンスを獲得するために何を意識し、どう動くべきかである。それなくしては、チャンスが回ってくる可能性は低く、仮によい仕事をしてもそれが適正に認知される事はない。教授は、「よい仕事をしていればいつかチャンスが巡って来る」と信じ、そうでない世界を悲観するに終始する事を「正しい世界症候群」と呼ぶ。

ビー・ユアセルフ

GSBでは、カルチャーとして「ビー・ユアセルフ」がとても大事にされている。今何が流行なのか、ではなく、自分と向き合い、自分は何なのか、自分の真の情熱がどこにあるのかを知るべし、という思想である。クラスメイトの間でフィードバックする時も、最後は、何が一番自分らしいかを考えるべきという視点で話す。

しかし、「自分らしさ」とは何なのかを簡潔に定義する事は簡単ではない。クラスメイトのそれぞれも、自分の得意とするもの、燃えるものを詰めて考えて仮説を立て、自分のプロジェクトの中で、必死に自分の情熱をいかに具体的な形にするかをプロトタイピングしている。主観的でもいい、これが自分の情熱だと思うものを信じて突き進むこと、そして、それに基づく自分の選択肢に責任を持つこと、そういう姿が一番熱い。もちろん、「自分らしさ」を考えた結果はどこまで行っても主観的なものに過ぎない。そのため、「自分らしさ」は、自分の中で常に問い続けなければならない。