エネルギーは、行動せずに怠惰になったり非生産的な実りのない活動に費やしたりすれば、正しく使われない事になる。解決策はとてつもなく単純である。無精と欲求不満の呪縛を打ち破るために、次のように行動すればよい。

「失敗する事などありえないように行動を取れ」

これが「成功の公式」だ。想像力を駆使して、不信と臆病を捨て去る事が肝心だ。想像力を働かせて、自分の心の状態を把握し、予定どおり間違いなく成功に向かって前進しているのがわかれば、最初の成果は、大きなうねりとなって打ち寄せてくる。成功をもたらす行動をやめなければ、その活動は妨げられる事もなく、徐々に、将来の他の活動への展望も開いていく。

まず、自分自身の中にある手本となるモデルに当ってみる事だ。誰だって、ごく些細な事であっても、なんらかの成功を経験した事があるはずだ。成功した時の事を思い出してみると良い。ここで呼び覚ましたいのは、かつて成功した時の精神状態である。自分のやろうとする事が持てる力の範囲内で十分できるとわかった時の確固たる自信に満ちた気持ちに目覚めて欲しいのだ。そうしたら、頭の中で、その時に成功していく様を当面の仕事に当てはめて考えてみるのである。心構えができたら、しばらくその状態を保持する。やがて突然、エネルギーが身体全体に満ちてくるのを感じるはずだ。次に本当に疲れ果てるまでとことん仕事をすること。十二分にやったと心身ともに音を上げたら、仕事をやめて休息を取ろう。

いつも初めはこう自問すべきである。「旅行、陶芸、執筆、農業など対象が何であれ、失敗する事が実際ありえないとすれば、今いったい何をしたら良いのだろうか」

現実と前向きにかかわる気になったら、第一歩を踏み出すだけだ。

人生を有意義にするために自分自身でコントロールして生きようとするならば、一つひとつの教えが、心の能力を開発し強化して良好に保ってくれる。

①毎日1時間は直接の質問に答える時以外は何もしゃべらない
②1日に30分間は1つのテーマだけを考える
③私という自分を表す言葉を一度も使わずに手紙を書いてみる
④私は、という言葉を使わずに1日15分話をする
⑤上手に落ち着いた調子で手紙を書く
⑥大勢の人がいる部屋の前まで来たら、中にいる人たちと自分との関係を考える
⑦初対面の相手が気兼ねなく自分自身について話せるようにする
⑧不平や自慢をせず、退屈させずに話す
⑨つまり」「実は」といった言葉を使わない
⑩1日2時間の計画を立て、その計画に従って生活する
⑪無作為に選んだ指示を守る
⑫自分に対する要求が妥当なものならば、すべてに「イエス」と答えて行動する日をつくる