1933年にアメリカで出版され、100万部を突破した自己啓発書。
人生を成功するための教えが書かれています。
■人間には破滅願望が存在する
失敗とは、エネルギーを正しくない方向に注ぎ込んでしまった事を意味する。失敗するにもエネルギーは欠かせない。同じエネルギーを成功に向かって使えばいいのに、なぜ望み通り、計画通りの生活を送ろうとしないのか。なぜ目標を成し遂げようとはせず、意味もなく逆らって行動するのか。
それは、人間が「生きようとする意志」に従うと同時に「失敗(破滅)しようとする意志」にも動かされているからである。死は、出生や成長と同じく、経験に基づいた事実である。我々は生物として大事にしているものを最終的には放棄するように、徐々にだが常に求められている。闘争をやめ、努力を放棄し、欲望や野心を捨てるのは、生への執着から徐々に離れたいという生物としての正常な動きなのである。
成功の公式は、「失敗する事などありえないような行動を取れ」である。これを実行に移すに際しては、まずは、空想や時間の浪費に注いでいるエネルギーをできるだけ取り戻し、それを意味や目的のある活動に充てる。失敗の記憶や懸念を一切、無視して、一時的な不快や過去の苦痛を重視せずに行動する。想像力を働かして、生活上のあらゆる可能性を探求し、将来への希望を絶えず抱いて、空想の世界に二度と戻らないようにする。
正しい方向に向いている勇気は、成功の必須条件である。この段階に到達するには、訓練によって自らの柔軟性と自制心を鍛え、想像力を懸念材料のために働かせるのではなく有益な面に向けて使い、人生における重要な事柄に立ち向かう勇気を養うために、些細な事柄において賢明に行動する事を決意しなければならない。
成功とは最善を尽くすことだ。最善なるものが何であろうとも、破滅願望から自らを完全に解放する事によってそれは成就できるのである。
著者 ドロシア・ブランド
1893年生まれ。作家 シカゴ大学とミシガン大学を経て、米国医師会誌やシカゴ・レコード・ヘラルド紙、シカゴ・トリビューン紙で記者や編集者として活躍。1934年に『Becoming a writer』で作家デビューし、1935年に推理小説『Most Beautiful Lady』、1936年には本書の原書『Wake up and Live!』が出版されベストセラーとなる。 その後も、執筆活動を続けながら、アメリカン・レビュー誌の編集や作家育成スクールの運営など幅広い活動に従事する。
帯 ペリエ代表取締役 和田 裕美 |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.7 | 5分 | |
第1章 なぜ失敗するのか | p.26 | 4分 | |
第2章 破滅願望 | p.35 | 5分 | |
第3章 破滅願望の犠牲者たち | p.46 | 6分 | |
第4章 失敗の報酬 | p.59 | 11分 | |
第5章 成功の公式で進路を正す | p.81 | 9分 | |
第6章 成功の公式をどう実践していくか | p.99 | 11分 | |
第7章 アドバイスと資質 | p.121 | 4分 | |
第8章 むだ口をきかない | p.129 | 6分 | |
第9章 想像力の果たす大きな役割 | p.141 | 6分 | |
第10章 決まりと基準 | p.153 | 7分 | |
第11章 成功するための12の教え | p.168 | 20分 | |
第12章 全力を尽くして生きる | p.209 | 4分 |
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