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2013/12/09更新

競争優位を実現するファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略

371分

3P

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消費者は価値観を求めている

次の3つの大きな変化が、消費者の欲求に変化をもたらしている。

①共同体の衰退
人は誰しも、自分が認め、親しみを感じる価値観が表現されている場所に身を置こうとする。しかし、そういった役割を担っていた家族、政府、結婚生活、学校、教会などがほころび始めている。そのため、そういった責任が商品やサービスの提供側に重くのしかかっている。

②プライベートタイムの減少
メールや携帯、パソコンに追われ、誰もが時間が足りないと訴えている。

③情報・通信技術の氾濫
情報へのアクセスが爆発的に増加している。結果、誰を何を信じればいいのかわからない。

これは企業にとってのチャンスだ。価値観の大切さに気付いてどこに重点を置くかを見直し、企業にも顧客にもメリットのあるものに変える好機なのだ。

ファイブ・ウェイ・ポジショニング

消費者からのメッセージは明確だ。「私が欲しいもの(正直さ、敬意、信頼)をくれるなら、あなたの欲しいもの(忠誠心)をあげます」だ。消費者と売り手の交流は、3つのレベル(受け入れる→好む→選び出す)のいずれかで行われている。企業が、消費者との関係を深め、交流の階層を上がっていくには、ファイブ・ウェイ・ポジショニングというコンセプトが必要である。。商売の中で価値観を表現していく事によって、売上アップを図る。

ファイブ・ウェイ・ポジショニングの戦略をとる企業は、顧客にまつわる要素「価格」「サービス」「アクセス」「経験価値」「商品」のすべてにおいて市場を支配しようとは考えない。「何においても一流を目指せ」という誘惑に打ち克つ術を学んでいるのだ。消費者の頭の中で価値を持つのは、5つの要素全体の「総合点」である。成功を目指す企業は、次のルールを守らねばならない。

①完璧なスコアは、第1位の要素で5点(市場支配)、第2位の要素で4点(差別化)、残り3つの要素で3点(業界水準)を獲得すること。

②3点に満たない要素が1つでもあれば、持続不可能であり、ブランドにダメージが生じる。

③市場支配や差別化を複数の要素で達成している場合は、度を超えており、金銭的な問題を抱える事になる。

④3点(業界水準)の定義は、消費者の期待が変化するたびに、頻繁に変わる可能性がある。

5つの要素の適正なバランスを見つけるのは難しい。しかし、ウォルマート、サウスウエスト航空、イケアなど、成功企業の多くは、第1位の要素で群を抜き、第2位の要素で差別化し、残り3要素の仕事ぶりでは受容レベルを維持するという道を選んでいる。