山形・庄内の地元食材を使ったイタリア料理店「アル・ケッチァーノ」のシェフが、地方のレストランを成功させる手法を紹介している1冊。
「地産地消」をキーワードに、注目を集める人気店は、どのような経営を行っているのか。お店の料理の組立てから若手の育成などのポイントが書かれています。レストラン経営者向け。
■150万円でスタートしたイタリア料理店
私の実家は飲食業を営んでいたが、21歳の時に廃業。競売に出し、家族は田舎から街へと移り住み、ずっとその借金を引きずっていた。消費者金融の限度額まで借りる中、やっと貯めた150万円で、山形県鶴岡市にイタリア料理店「アル・ケッチャーノ」を開店した。オープン当初はひどいものだった。「庄内」といっても、今ほど知名度はなく、イタリアンを成功させるには、予想もできない苦労があった。この経験から学んだのは、飲食店経営者には、経済の風向きを分析し、大局をつかむ判断力と、食材の変化やお客様の細かなニーズまで気を配る精緻な観察眼が必要という事である。
飲食店経営では、際立った独自性を備える事が成功のカギになる。コース料理は店の顔だから、他では食べられない味の発見と心に残る演出を用意できれば、お客様に何度もいらして頂ける。
著者 鈴木 桂水
1966年生まれ。フリーライター 省力機器(産業用ロボット)の設計開発から転身。六角マスコミ塾出身。主にフードビジネスとデジタル機器の分野で一般誌や専門誌で執筆活動している。
著者 奥田 政行1969年生まれ。「アル・ケッチァーノ」オーナーシェフ 鶴商学園高等学校(現鶴岡東高等学校)卒業後に上京し、イタリア料理、フランス料理、純フランス菓子、イタリアンジェラートを修行。帰郷後に2つの店で料理長を歴任。2000年に独立し、「アル・ケッチァーノ」を開業。 2004年、山形県庄内支庁より庄内の食材を全国に広める「食の都庄内」親善大使に任命される。2006年、イタリアのスローフード協会国際本部主催「テッラ・マードレ2006」で、世界の料理人1000人に選出される。
日経トップリーダー |
帯 キッズシティージャパン 代表取締役 住谷 栄之資 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.2 | 3分 | |
第1章:経営戦略 「時代を生き抜く」ための兵法を知る | p.13 | 14分 | |
第2章:人材育成 成長過程図が人を育てる指針になる | p.43 | 23分 | |
第3章:商品開発 全ての人が幸せになる「循環」を作る | p.91 | 21分 | |
第4章:長期計画 時代の流れを感じ取りながら進む | p.135 | 14分 | |
第5章:質疑応答 奥田シェフに聞く次の一手のヒント | p.165 | 11分 | |
第6章:人間形成 サポーターが語る「奥田流」の極意 | p.189 | 8分 |