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2013/11/05更新

ハーバード・ビジネススクールが教える顧客サービス戦略

275分

5P

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成功するサービスの4つの法則

並外れたサービスを継続的に実現するためには、次の4つの原則がポイントとなる。

①「すべてが最高」には無理がある
顧客が重んじていない側面でサービスの質を落とさない限り、顧客が最も重んじる側面でサービスの質を高める事はできない。卓越したサービスを実現する道は、「何を上手にやらないかを決める」事から始まる。

・コマースバンク(週7日営業、フレンドリーな接客 ⇔ 業界最低水準の金利と品揃え)
・サウスウエスト航空(低価格、フレンドリーな接客 ⇔ 乏しい航空路線網と機内サービス)

②誰かがコストを負担しなくてはならない
うまく機能しているサービスモデルには、高い水準のサービスを継続するための予算を安定的にまかなうメカニズムが組み込まれている。これが伴わないと「消費者が喜んで消費するだけで、そのためにお金を払おうと思わないサービス」を提供するという落とし穴に陥りかねない。コスト調達のメカニズムには4つの類型があり、内3つは高い料金を設定しなくても目標を達せられる。

1.顧客に快く上乗せ料金を支払ってもらう
(スターバックス:何時間でも店に滞在できるコストをコーヒー料金に上乗せ)
2.コスト削減がサービス向上につながるようにする
(自動車保険:前払いの保険料収入を投資して収益を得る)
3.サービスの向上がコスト削減につながるようにする
(インテュイット:電話相談サービスにコストをかけ、サービスの質を改善)
4.顧客に仕事をさせる
(セルフサービスの導入)

③悪いのはスタッフではない
会社がいつも不十分なサービスしか提供できていないのは、従業員の意識が低いからではない。その原因は、実際にはありえないような理想の社員を前提に、現実離れしたサービスモデルを築いている事にある。うまく機能しているサービスモデルには、従業員の能力と意欲のレベルを高めるための合理的な仕組みが備わっている。「能力」を高める仕組みは、人材の選考と訓練、そして、ごく普通の人間が質の高いサービスを提供できるような職務設計から成り立つ。

④顧客をマネジメントせよ
サービスの現場では、顧客が「顧客兼スタッフ」とでも呼ぶべき存在になるケースがしばしばある。但し、顧客をマネジメントしようと思えば、企業は新しい戦略を確立しなくてはならない。サービスビジネスでは、どういう人たちが自分のチームを構成し、いつやって来て、どういう行動をとるのかもわからない。そうした不確実性を前提に、顧客兼スタッフをいかにうまく管理するかが問われる。「顧客兼スタッフ」に大きな役割を要求するのであれば、顧客の選別に時間を割かなくてはならない。