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2013/11/14更新

データ分析ってこうやるんだ! 実況講義―――身近な統計数字の読み方・使い方

205分

1P

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簡単に統計数字を読む方法

文系ビジネスパーソン向けに書かれた簡単なデータ分析の考え方。身近にある統計データを参考にしながら、その数字の読み方のポイントを解説しています。


■ケータイ会社が学生のいる家族を優遇するのはなぜか?
以前から顧客の消費行動についてのデータをうまく活用している企業の代表格が、携帯電話会社。近年は「学生のいる家族」に丸ごと契約してもらおうとして、料金制度の上で大幅に優遇し、春先などに大量にCMを流している。これがデータに裏付けられた戦略である事は、総務省の経済統計からわかる。携帯電話・PHS使用料は、中学・高校・大学・専修学校生がいると,世帯員1人当たりでみて相当に高くなる。在学者のいない世帯と比べて、中学生がいる世帯は約2割高く、高校生がいる世帯は約5割高い。大学・専修学校生のいる世帯は6割以上高い支出となっている。携帯電話会社が優遇を行ってでも、学生のいる家族に丸ごと契約してもらいたい理由がデータをみればすぐにわかる。

しかし、役に立つ特徴を新しく教えてくれるデータは、そう簡単には見つからない。データの量が増えるからといって、自動的に新しい有益な発見があるわけではなく、誰かが見つける努力をする必要がある。

超短要約

データを調べて気づいた内容が正しい事もあれば、間違っている事もある。データをたくさん調べたのに、何も気づきが得られない時もある。しかし、仕事の中で何か疑問に感じたら、まずは基本データの確認をしてみる習慣を身につけると、データ読解・活用能力は着実に高まる。

シンプルであるがゆえに説得力があるデータを都合よくみつけられるようになりたいなら、たくさんのデータを読む経験を積む事である。

著者 吉本 佳生

1963年生まれ。経済学者 住友銀行勤務を経て、名古屋市立大学大学院経済学研究科満期退学。広島市立大学と南山大学での専任教員を経て、2009年4月からフリーランスになり、著述業を中心に活動。専門は金融経済論、生活経済学、国際金融論など。

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章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
はじめに ケータイ会社が学生のいる家族を優遇するのはなぜか? p.3 7分
第1講 テレビと旅行に関するインターネット調査が役立たずなのはなぜか? p.23 13分
第2講 米よりパンのほうがインフレ予想に影響が大きいのはなぜか? p.45 18分
第3講 高学歴のほうが若者の失業率は高いのか? p.75 16分
第4講 就職難なのに、大学生の就職率が90%超と高いのはなぜか? p.103 21分
第5講 多機能な家電のほうが値下がりしやすいのはなぜか? p.139 26分
第6講 分散投資のために特定業種の株を買うべきなのはなぜか? p.183 23分
第7講 日本の格差は本当に拡大しているのか? p.223 16分
第8講 若者の免許離れは本当に起きているのか? p.251 13分
おわりに 数字でコミュニケーションを! p.273 3分

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