エジプト、イラク、アメリカ、中国、4か国で活躍した外交官が、国際情勢の本筋を読むための仕事術を紹介しています。どのようにすれば、世界の動きを予測することができるのか、これまでの著者の外交官としての経験が語られています。
■大局観が必要である
物事を他人と同じように見ている限り、人より先にビジネス・チャンスを見つける事はできない。商売チャンスを他人より1秒でも早く見出すためには、他人が見ない側面を、他人とは違う視点から、冷徹に眺める癖が必要である。
国際情勢には「本筋」と単なる「エピソード」がある。この2つを一瞬にして見極め、「本筋」だけにエネルギーを注ぐ事ができれば、将来の予測はより確実なものとなり、他人とは一味違う視点も生まれてくる。「全ては最初の5分間で決まる」といっても過言ではない。
これからの日本のビジネスパーソンは国際情勢の日々の様々な「エピソード」に惑わされず、一瞬にして「本筋」を見極めるための「大局観」を養うべきである。
国際情勢の本筋を「先読み」するには「大局観」が必要である。「大局観」を持つ最大のメリットは物事の「本筋」を一瞬にして見極める可能性が高まること。諸外国・諸国民の戦略的動向を予測できるだけではない。将来生じ得る色々な結果を予め想定し、それぞれについて周到かつ適切に対応する事も可能になる。
著者 宮家 邦彦
1953年生まれ。キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹 元外務省中東アフリカ局参事官 在学中に中国語を学び、1977年台湾師範大学語学留学。1978年外務省入省。中東、アメリカ、中国など4ヵ国で外交官として勤務。 日米安全保障条約課長、中東アフリカ局参事官などを歴任し、2005年退官。 現在、立命館大学客員教授、外交政策研究所代表。キヤノングローバル戦略研究所研究主幹
帯 作家 佐藤 優 |
週刊 ダイヤモンド 2013年 11/23号 [雑誌] |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
はじめに | p.3 | 2分 | |
第1章 人とは一味違う仕事をするための「人脈術」 | p.19 | 16分 | |
第2章 人と違う言語を喋るための「語学術」 | p.51 | 16分 | |
第3章 人と違う結果を出すための「交渉術」 | p.83 | 13分 | |
第4章 発想力と発信力を高める「メモ術」と「プレゼンテーション術」 | p.109 | 13分 | |
第5章 人とは違う大局観を持つための「発想術」 | p.134 | 21分 | |
第6章 人より早く先を読むための「情報術」 | p.176 | 17分 | |
第7章 緊急事態発生でもパニックしない「危機管理術」 | p.210 | 13分 | |
おわりに | p.235 | 3分 |
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