伊地知天
21歳で米国で初めて会社をつくって以来、日米で数々の起業を行ってきた。日本の経済を強くするため、スタートアップ起業家を支援して、ネットワークをつくり、大企業とも結び付けるような仕事をしたいと思って、crewwを創立した。
日本の起業率は4%程度で先進国の中で圧倒的に低い。日本の経済力がアジア諸国に追いつかれようとしており、人口が減っている中で、このままではヤバいというのが始めようとした原点。自分が次々と起業できたのは、人との出会いに恵まれたからだなという実感がある。なので、そういう出会いを促進する場としてcrewwをつくった。
松田晋之介
スマートフォンのチケットサービス「tixee」を運営している。「チケットは紙じゃないとだめなの?」というところから、このビジネスが始まった。ガラケーからスマートフォンになっていって、色々なサービスが進化していく中で、チケットは進化していなかったからだ。
そもそもチケットサービスを考えたのは起業前。クラブイベントのオーガナイザーをやっていたので、ライブの力が強いのは知っていた。実際、CDは売れなくなっても、コンサートの売上はあがっている。ただ、チケットシステムは昔と変わっていないので、ビジネスチャンスがあると思った。
浅枝大志
音楽が嫌いって人は世界に1人もいないのに、音楽についての会話をみんなしなくなっているというのが最初の気付きだった。以前はCDやMDで交換できたけど、iPodに入っている曲は渡せないし、貸せない。でも、友達から音楽を知るって大事ではないか。友達の聞いている音楽をすぐに聞けるようにするサービス。しかも楽しくてカワイイ。そんなコンセプトでビートロボを作った。
プレイリストをロボットで表現して、選んだロボットによっていろんな音楽が聞ける。友達は1ジャンルだけでなく、クラシックもロックもヒップホップも聴いているわけで、その中でお互いにかみ合う瞬間を見つけるのをロボットが協力してくれる。音楽交換がしやすくなる訳である。
文原明臣
ハイチ沖地震の時にアマチュアのアーティストが音頭をとって、遠隔で「We Are The World」を歌い合った映像を観て感動した。音楽でつながれるのってすごいと思い、もっと簡単にできないかなと思った。これは作るのが大変で、音源を集めなきゃいけないし、誰かがディレクションしてまとめて、数ヶ月かかる作業になる。それをもっと誰でもできるようになったら世界中の人とセッションできるという発想がnanaの原点。
音楽とITを本格的に意識したのは、iPhoneを初めて見た時。これを使って「We Are The World」を簡単にやれる方法はないか? 誰でも持っているiPhoneがマイクになったら世界と簡単につながれると思った。