マネジャーにとって最も大切な事は部下の能力を最大限に引き出すこと。世界的に著名なコンサルタントが、結果を出すマネジャーになるために必要な事とは何かを紹介しています。
■人は幸せになりたいから働く
あなたの会社に対する最大の貢献は、自分に任された人材の能力を最大限に発揮させる事だ。すべての仕事はチームによって成し遂げられ、そのチームの質は一人ひとりの仕事ぶりによって決定される。私が学んだ最大の教訓は、「人の能力を最大限に引き出すには、学歴や知識、経験よりも、感情的な影響を与える接し方や言動の方が重要だ」という事だ。
どうすれば部下が喜んで能力を最大限に発揮し、可能な限り最高の仕事をしてくれるのか? それは彼らに幸せを感じさせる事だ。アリストテレスは「人間のすべての動機の背後には、幸せになりたいという根源的な欲求がある」と述べている。マネジメントとモチベーションの分野では、部下に幸せを感じさせる事が究極の目標なのだ。この目標を達成するのは極めて簡単だ。自分がして欲しい事を相手にもするという「黄金律」を実践しさえすればいい。
■マネジメントの17の原則
マネジメントの17の原則を実行すれば、社内でも有数の生産的なマネジャーになり、部下の尊敬を勝ち取る事ができる。
①自分の目標と目的を明確に定義し、部下たちに期待している事を明確に伝える
②自らに高いハードルを設定し、最高の仕事を通じて、周囲から認められる
③目標達成までの時間を決める制約を見分け、それを乗り越える
④自分の目標、問題、鍵となる質問に、全神経を集中し、創造性を発揮する
⑤大切な仕事に集中する
⑥信念を持って一歩踏み出し、失敗のリスクがあっても高い次元を目指す
⑦高潔な人格を備えるため、常に正しい事をする
⑧前もってすべての細部を計画する
⑨仕事を始める前に段取りを決める
⑩正しい人材を揃える
⑪効果的に権限移譲をする
⑫常に部下と接する事で、最新のフィードバックを受ける
⑬上司に情報を迅速に伝える
⑭仕事をより早く、より安く、より効率的に完成させる方法を探し続ける
⑮他の追随を許さない製品やサービスの提供を目指す
⑯常に成長を目指す
⑰革新を続ける
それぞれの原則を見直し、弱点の中から最も重要な分野を選び、そのスキルを向上させる事に集中する事が大切である。
著者 ブライアン・トレーシー
1944年生まれ。BRIAN TRACY INTERNATIONAL INC 会長兼CEO 世界的に著名な経営コンサルタント。貧困から身を起こし、セールスマンとして頭角を現した後、貿易、流通、投資、不動産開発など多種多様な業務に携わる。その後、独立し、現在はブライアン・トレーシー・インターナショナル社長。 約30年にわたり1000社以上にコンサルティングを行うかたわら、世界55カ国で講演と研修を通じて累計約500万人を指導する。
帯4 バートマン・エンタープライズ社長 ビル・バートマン |
帯 経営コンサルタント スティーブン・R・コヴィー |
帯2 著述家 マーク・ビクター・ハンセン |
帯3 著述家 マーシャル・ゴールドスミス |
帯5 元スターバックス株式会社CEO 岩田 松雄 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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イントロダクション 有能なマネジャーでありつづけるための実用的で証明ずみの戦略 | p.14 | 4分 | |
第1章 人は幸せになりたいから働く | p.21 | 6分 | |
第2章 部下のパフォーマンスに火をつける | p.31 | 17分 | |
第3章 部下に自己重要感をもたせる | p.59 | 16分 | |
第4章 部下の恐怖心を取り除く | p.85 | 22分 | |
第5章 部下の心のなかに勝利の感覚をつくり出す | p.121 | 19分 | |
第6章 正しい人材を選ぶ方法 | p.152 | 25分 | |
第7章 マネジャーは結果がすべてだ | p.193 | 18分 | |
第8章 最高のマネジャーになる | p.223 | 18分 | |
おわりに | p.252 | 1分 |
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