カリスマ保険営業マンが、コンサルティング型の営業方法を詳しく解説した1冊。売り込むのではなく、コンサルタントとして相談される営業マンになるための方法を説く。保険などの高額商品の営業に使えます。
■営業マンはコンサルタントであれ
売れない営業マンは「何度も会いにいく」「何度も電話する」「行きやすい所だけ行く」という行為をひたすら繰り返す。しかし、今のお客様は大抵のモノを持っているため、ほとんどの場合「間に合ってます」と言われて終わる。
一方、できる営業マンは面談のきっかけづくりには時間をかけない。有益情報をたくさんの人に提供し、興味を示したお客様とだけ面談する。一度にたくさんの人に情報提供するなら、メールが便利である。お客様にとって有益な情報をたくさんの人に伝えておけば、必要な時にはお客様の方からアクションを起こしてくれる。目の前のお客様がすぐに買ってくれなくてもいいのである。
営業マンがまずやらなければならないのは、お客様との信頼関係を築く事である。信頼関係を築くには、お客様が求めているものは何なのかをしっかり聞く事である。しかし、人は誰にでも簡単に自分の本音を明かしたりはしない。そこで効果的なのが情報提供での接触。コンスタントに情報提供するという事は、お客様の信頼を獲得する事なのである。
■情報提供を基本とした営業方法
できる営業マンは、お客様にとって有益な情報を提供する。そして、その情報に反応したお客様を相手にする事で、売り込む事をしない。そのプロセスは以下の通り。
①名刺交換
メールでの情報発信を効果的に行うために、とにかくメールアドレスを収集する。
②データベース化
名刺に日付、コメントを入れて、顧客データベースをつくる。
③情報提供(メール、FAX、ハガキ)
自身の近況、お客様に役立つ情報、セミナーの案内などを定期的に送る。
④情報へのリアクション
定期的に役立つ情報を提供していると、身近な相談者として、お客様にニーズが生まれた時に連絡をもらえる。
⑤アポイント
お客様からメールに反応があれば、すかさず電話でアポイントをとる。
⑥アプローチ
「一戸建てと聞いて、どう思います?」などキーワードを投げかけ、お客様に話をさせる事で、お客様のニーズを引き出す。アプローチには、セミナーを開催すると効果的。「講師」という実績をつくる事で、自分のイメージを高める。
⑦ヒアリング・プランニング
お客様の現状や要望を聞き出す。
⑧プレゼンテーション
紙芝居のようにわかりやすくストーリーで資料をつくって、プレゼンをする。
⑨クロージング
お客様を巻き込んで、共同作業するという意識を持つ。
⑩紹介入手
必ず誰かを紹介して欲しいと伝え、新たな見込み客を獲得する。
著者 花田 敬
1960年生まれ。イーエフピー株式会社代表取締役 関東学園大学経済学部講師 ソニー生命保険株式会社熊本支社入社。3年連続で九州ナンバーワン。連続で社長賞を獲得後、1996年独立。 乗り合い保険代理店エフピーステージ株式会社設立に参画。 1999年イーエフピー株式会社を設立し、代表取締役に就任。卓越した営業成績に基づく営業ノウハウをベースにした、企業コンサルティングを手がける。 現在、保険会社、保険営業、銀行、証券会社に対して営業手法のコンサルティングを行なう。
帯 早稲田大学大学院商学研究科教授 内田 和成 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
第1章 あなたは営業していてワクワクするか | p.13 | 11分 | |
第2章 「売る」ためのコンサルティング営業術 | p.33 | 14分 | |
第3章 ツール活用で営業効率を高める | p.57 | 12分 | |
第4章 面談のきっかけをつくる | p.79 | 14分 | |
第5章 お客さまに信頼される | p.103 | 17分 | |
第6章 要望を聞き、提案する | p.133 | 14分 | |
第7章 要望にそった提案で契約に結びつける | p.157 | 9分 | |
第8章 紹介してもらい、営業を完了させる | p.173 | 9分 | |
おわりに | p.189 | 1分 |