ビジネスにおける常識こそ疑うべきである。逆張りの発想で、これまでの仕事のやり方を問い直すための1冊。優先順位をつけろ、人脈を広げろ、顧客を大切にしろなどの常識に異議を唱えています。
■常識が正しいとは限らない
ビジネスにおいて成果をあげる人はごく少数である。という事は、ビジネスで成果をあげるという点において「常識」は間違っている。世の成功者や有名経営者たちは、それなりの耳当たりのいい話しかしない。実際の行動を見ると、外に向けて言っている「常識」と実践している「常識」は違う成功者は少なくない。「常識」とは単に多くの人が支持している事に過ぎない。正しいかどうかではない。
多くの人にとって成果をあげるための足かせとなっているのが「常識」である。正しく「常識」を破る事ができると、一瞬で成果が上がる。
■「マーケティング」の常識を破る仕事術
①いいものを作っても儲からない
お客さんは「いいもの」ではなく、「よさそうなもの」を買っている。業界で最も優れた商品を扱っていても、お客さんに他の会社の方が優れていると「思われて」しまえば、それまで。
②よいものを、より安くしない
多くのお客さんにとって、商品の本当の価値は判定できない。例えば、もの凄く希少な材料を使ったラーメンがあっても、その価値をわかる人はほとんどいない。重要な価値判断の基準となるのは、情報(◯◯産の〜)と価格である。お客さんは、価格が高ければ価値も高いものだと思い、低ければそこそこのものだと考える。商品の価値を伝える最も手っ取り早い方法が価格を上げる事である。
③競合調査をしない
競合ばかり見ている人間のメンタリティは2つだけ。横並び意識か、ラクをしたいという考えである。横並び意識は論外。マネしてラクに儲けようというのもうまくいかない。見るべきは、全く違う業界である。全く違う業界の方法論を取り入れる事で、新しいビジネスが展開できる。
④お客さんを集めない
売上をアップする方法は客数を増やすだけでなく、客単価を上げる、購入頻度を増やすという方法もある。購入頻度を増やす方が売上・利益を増やしやすい。なぜなら、お客さんにとって一番ハードルの高い取引は初回だからである。
⑤お客様は神様ではない
「お客様は神様です」というスタンスでお客と接していれば、要求はエスカレートしていく。明らかにお客の要求が理不尽、価格の範囲を超えていると判断すれば「NO」と突っぱねないといけない。付き合わないお客リストを作り、できた余裕は優良顧客を優遇するのに使い方がいい。
⑥顧客志向をとらない
お客の求めるものを提供すると、確実に潰れる。なぜなら、お客はウソをつくから。お客が求めているものと、お客にとって本当に必要なものは、異なるものである。例えば、ダイエット。お客が求めるものは確実に痩せる事ではなく、「ラクに痩せる」事である。お客はそんなファンタジーを求め続けている。
⑦クレームは宝ではない
悪質なクレーマーがロイヤルカスタマーになったというのは、絶対数も確率も非常に少ないはず。クレーム処理は、ストレスフルな仕事であり、社員のモチベーションは下がる事になる。悪質なクレーマーとは付き合わない。
著者 北岡 秀紀
1979年生まれ。ひみつきちJ株式会社 代表取締役 大学卒業後、店舗を運営するベンチャー企業に入社。店舗スタッフ、店長を経て、スーパーバイザーとしてフランチャイズ店舗の経営指導にあたる。大手インターネット広告代理店を経て、インターネットを使って「営業せずに売れる仕組み」を構築することに特化したコンサルタントとして独立。 これまで約1000以上のクライアントのコンサルティングを実施し、数々の店・中小企業・オンラインショップの売上改善を果たす。年商1億円を突破したい社長向けの情報サイト『オクゴエ!』を主宰。
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
マインドマップ的読書感想文 smooth |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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はじめに | p.3 | 4分 | |
第1章 「時間管理」の常識を破る仕事術 | p.15 | 23分 | |
第2章 「マーケティング」の常識を破る仕事術 | p.61 | 22分 | |
第3章 「人間関係の構築」の常識を破る仕事術 | p.105 | 14分 | |
第4章 「スキルアップ」の常識を破る仕事術 | p.133 | 17分 | |
第5章 「マインドセット」の常識を破る仕事術 | p.167 | 27分 | |
おわりに | p.220 | 2分 |
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