生物や科学の進化、イノベーションに必要なものは何か。人類史上の重要なイノベーションや生物進化の歴史から、イノベーションのアイデアを生み出すための7つの法則を導きだしています。
■イノベーションのアイデアを生み出す7つの法則
①隣接可能性
私達には、飛躍的なイノベーションこそがロマンだと思う傾向がある。ところグッドアイデアは、何もないところからひねり出されるのではなく、既存の部品の集合からできるもので、その組立ては時間を経て拡大する。そして、グッドアイデアには必ず、それを取り巻く部品や技能の制限がかかる。
隣接可能性とは、開けるものであると同時に限界でもある。世界にはとてつもない変化をする力があるとしても、一定範囲の変化のみが起こりうる。その境界を探り、新たな組み合わせが見つかるたびに、別の新たな組み合わせが隣接可能性の領域に呼び込まれる。新たなイノベーションがあるごとに、探るべき新たな経路が開ける。グッドアイデアを得るコツは、孤高の高みにおさまって、大きな事を考えようとする事ではない。コツはテーブルに並べる部品を増やすところにあるのだ。
アイデアは保護するよりもつなげる方が好都合になる場合が多い。長期的に見た場合、自然や文化でのイノベーションについては、グッドアイデアを壁で囲い込む環境は、開放的な環境と比べてイノベーション度が高くない事がわかる。
都市やウェブがイノベーションの原動力だったのは、複雑に絡んだ歴史的理由から、グッドアイデアの創造、普及、採用に効果的に適しているからである。
著者 スティーブン・ジョンソン
ノンフィクション作家 ブラウン大学で記号学の学士号、コロンビア大学で英語学の修士号を取得。ディスカバー誌でEmerging Technologyのコラムを執筆、またニューヨーク・タイムズ誌など多数の雑誌に寄稿。
週刊 ダイヤモンド 2013年 9/21号 [雑誌] 丸善・ジュンク堂書店営業本部 宮野 源太郎 |
日本経済新聞 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
---|---|---|---|
序章 サンゴ礁、都市、ウェブが明らかにするもの | p.6 | 18分 | |
第1章 法則1:隣接可能性 | p.32 | 15分 | |
第2章 法則2:液体ネットワーク | p.54 | 17分 | |
第3章 法則3:ゆっくりとした直感 | p.78 | 22分 | |
第4章 法則4:セレンディピティ | p.110 | 25分 | |
第5章 法則5:間違い | p.146 | 15分 | |
第6章 法則6:外適応 | p.168 | 20分 | |
第7章 法則7:プラットフォーム | p.196 | 28分 | |
終章 第四区画 | p.236 | 28分 |
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