起業家の考え方
予測できない不確実な状況において、目標を達成するにはどうすればいいのか。未知の状況に対処する起業家達は「クリアクション(創造+行動)」と呼ばれる方法を採用する。
①行動する
②学ぶ(自らの行動から)
③学んだ事を活かして、再び行動する
起業家は、成功するまでこのサイクルを繰り返す。これこそ、私達が手本とすべきものである。予測できない将来に直面した時、起業家はじっと座っていろいろな可能性を考える代わりに、行動を起こして現実を確かめようとする。
未来を予測できない場合にどうするか
クリアクションとは、思考と分析ではなく、行動と創造に基づいた方法である。全体のプロセスは3段階から成り、目標に達するか、もはや続けられないと判断するまで繰り返す。
①自分のやりたい事を見つける
起業家達を行動へと駆り立てたのは、新たなもの、実現したいものを作らずにいられないという欲求である。但し、欲求というのは理屈に合わず、自分の意志で選ぶ事はできない。クリアクションが当てはまるのは、明らかに本気で何かをやりたいと考えている場合だけである。
②できるだけ早く賢い一歩を踏み出す
賢い一歩には3つの原則がある。
・手近な手段で素早く行動する
クリアクションを駆使する人は、自分の知識、人脈、その他何でも利用できるものを活用して、可能な限り迅速に行動を開始する。
・許容損害の範囲内にとどめる
起業家は、避けては通れないリスクは受け入れるが、できる限りリスクを最小限に抑えるため努力する。必要なコスト(時間、資金、評判など)は思い通りにいかなかった場合に失っても構わないと思える程度に抑える。
・協力者を増やす
会社がどれだけ成長するかは、集めた資金の額ではなく協力者の数によって決まる。早い段階からできるだけ多くの人の理解を得て、事業に誘い入れる事だ。利用可能なリソースが増え、リスクを分散でき、さらなるアイデアが生まれる。
③踏み出した一歩から学んだ事を活かす
行動するたびに状況は変化する。注意を払っていれば、必ず学ぶべき事は見つかる。どのような問題にも、利益になり得る解決法や、好都合な解決法がどこかにあるはずだという心構えでいるべきである。
未知の状況に直面したら、とにかく行動して自分が行きたい方向へ進めばいい。じっと考えていてはいけない。考えても状況は変わらないし、必ずしもそこから学ぶ事があるとは限らない。
クリアクションはプレディクションを補うものだ。プレディクションを使える時には、予測を立てる。それ以外の場合には、クリアクションを使って考える。新たな事に挑戦する際には、この2つの思考方法の間を行き来せざるを得ない。