今読むべき優良ビジネス書が
すぐ見つかり、読んだ本を
しっかり自分の知識にするサイト

本を検索する

カテゴリーから探す

人気のタグ

お知らせ


Android無料アプリ配信中

ビジョナリーワードの事例

・10年以内に、人類を月に送り込む。(ジョン・F・ケネディ)
・貧困は、博物館へ。(ムハマド・ユヌス)
・女のからだを自由にする。(ココ・シャネル)
・すべてのデスクと、すべての家庭にコンピューターを。(ビル・ゲイツ)
・美容を新しいアートにする。(ヴィダル・サスーン)
・通過する駅から、集う駅へ。(エキュート)
・1000曲をポケットに。(iPod)
・第三の場所(スターバックス)

ビジョナリーワードの条件

よくできたビジョナリーワードは、「未来からの絵ハガキ」に喩える事ができる。その人だけが数十年後へとタイムスリップし、まるでそこから現在へ1枚の写真を送ったかのように、鮮明で魅力的な景色を見せる。その言葉に求められる条件は3つ。

①解像度
「次世代の」「新しい」といった言葉からは、それがどんな未来なのか具体的に想像できない。言葉はできる限り具体的であるべき。

②目的地までの距離
「行ってみたい」という憧れをかき立てると同時に、「行けるかもしれない」と思える絶妙な距離が大切になる。

③風景の魅力
未来の風景が、他の人にとっても、行ってみたいと思えるかどうか。それを左右するのは、世界を良い方向へ導いていってくれるかもしれない、という変化への期待感。

3つの条件を満たすような言葉をつくるためには、いきなり言葉を考え始めるのは得策ではない。現状に対する「気づき」がなければ理想的な未来は描けない。

ビジョナリーワードをつくる4ステップ

ビジョナリーワードを書く作業は、4つのプロセスで捉える事ができる。

①現状を疑う
普段の生活やビジネスシーンの中で「本当にそう?」と問いかけ、常識や慣習にヒビを入れる。「何かおかしいのではないか?」という疑問や不満こそが、まだ見えていない未来への入口をつくる。

②未来を探る
「もしも?」という問いかけを繰り返す事で、未来を様々な角度から眺め、商品やサービスや組織の可能性を探る。これは「別解」を考える事である。正しいか正しくないか、可能か不可能かという検証は、アイデアが揃っていれば後からできる。

③言葉をつくる
広がった妄想を「つまり?」に答えられるシャープで解像度の高い言葉にしていく。新しい言語表現をつくるには5つの技法が使える。

・呼び名を変える(アルバイト→キャスト)
・ひっくり返す(通過する駅→集う駅)
・喩える(ATMのようなレンタカー)
・ずらす(朝カレー)
・反対を組み合わせる(任侠ヘルパー)

④計画をつくる
目指すべき未来を叶える。「そのために」どんな行動を、どんな順番でとるべきかを考え、時間軸に落とし込む。目的地に到達した視点から、現在地を見つめる。