好きなことをやれ、やることを好きになれ
スタンフォード大学で最も優秀な学生は起業する。次に優秀な生徒は名もないベンチャーに就職する。3番目は事業会社に勤めて起業の準備をする。その他の面白くない生徒は、コンサルティング会社や証券会社など、高給取りの大企業に就職する、と言われている。
起業家精神とは、何も高尚なイデオロギーでもなければ、ベンチャーを起業しなければならないという意味でもない。起業家精神とは、自分の心の声に従う強さと勇気である。自分の心から楽しいと思える仕事を追求する生き様である。
スティーブ・ジョブズは「心から楽しみ満足できる職業に巡り合うまでは動き続けろ」と問いかけた。スタンフォード大学の卒業生や学生、シリコンバレーの起業家の多くは、自分の好きな事を徹底的に追求している。
成功する起業家の3原則
シリコンバレーで成功している起業家には共通する特徴がある。
①メガロマニア(誇大妄想癖)
自分は他の誰よりも優れている、必ず勝つはずだという強烈な自信と成功意欲に溢れている。
②パラノイア(偏執狂)
常に自ら不安をかき立てる事で24時間365日、勝ち続けるためにまい進する。絶えず競争にさらされている世界では、多少はパラノイアでないと勝ち残れない。
③ヒューメイン(人間味あふれる性格)
創業者が単なるメガロマニアやパラノイアであれば、カリスマ性や実力があろうとも、長期的に誰もついていく事はできない。ビジネスの勝負に貪欲な一方で、無邪気であったり、情け深い側面があるからこそ人はそのような経営者に魅力を感じ、付いていきたいと思う。
誰もが明るい未来を望んでいる
シリコンバレーでの「成功」とは何なのか。それを考える上で、未来を変える起業家と呼ばれるイーロン・マスクの言葉こそ、重要である。
「世界を変えるために、よくするためにであれば、どんなことにでも首を突っ込む」
シリコンバレーの成功の定義は、金銭的な成功だけではなく、「どのように社会を便利にできたか」「社会に還元できたか」なのだ。
商品やサービスに求められるもの
多くの成功した起業家は、次の言葉を多用する。
「razor focus」「hone in」
2つの表現とも「極度に集中する、フォーカスする」という意味である。「フォーカス」しなければ、投資家の目にも留まらないし、ユーザーや消費者にも簡単に飽きられてしまう。
シリコンバレーでは最近、フォーカスだけでなく、次の言葉もよく使われるようになった。
「Simple」「Sense」
デジタル化の波のスピードが速い時代であるからこそ、アナログな感覚や経験がますます重要視されている。これは「感性」と言い換えてもよい。