キャッチフレーズを作る
TEDプレゼンターたちは、核となるアイデアを強いインパクトを与える端的な言葉に転換し、聴衆の心に深く刻み込まれるまで繰り返し口にする事で、自分たちのアイデアが広く伝わるようにしている。ポイントは以下の通り。
・3〜12語までの短い言葉に収める 「Yes, We Can」
・人に行動を起こさせる 「Start with Why」
・韻を揃える 「People don't buy what you do, they buy why you do it」
・単語を繰り返す
・対照的な2文を並べる
スピーチのはじめ方
聴衆が最も集中して聴いているのは、最初の10〜20秒。効果的なオープニングは次の3つ。
①個人にまつわるパーソナル・ストーリーを語る
②衝撃な事実の提示から始める(統計値や一般的な社会通念に異議を唱える意見)
③インパクトのある質問から始める
スピーチの本論とつなぎ
スピーチは、次の構成で行う。
①聴衆にこれから話す内容を告げる
②本論に入る
③話した内容をまとめる
スピーチのレベルを上げるには、焦らしのテクニック「つなぎ」を加える。聴衆に自分自身の事を考え、もっと情報が欲しいと思わせるようなコメントや質問をする。
スピーチの締め方
スピーチの結末は、聴衆にものの見方を変えさせる最後のチャンスである。聴衆が正しい方向に動き出せるように、今日にでもできる簡単な次のステップを示してあげる。絶対にやってはいけないのが、月並みな読書感想文的まとめ。
TEDプレゼンターの最も一般的なスタイルは、冒頭で使ったパーソナル・ストーリー、ショッキングな統計値、インパクトのある質問を繰り返すもの。もう1つは、希望を与えるストーリーである。本論で述べた「どうすれば」を実践したあなた以外の誰かがその後どうなったかを語る。
ストーリーを語る
自分の経験や自分が見たものからストーリーを引き出すのがベスト。但し、あなた自身をヒーローに祭り上げる事はしてはならない。そうすれば、自分の失敗や欠点、不満などを語る事ができ、あなたは普通の人間として聴衆に受け入れられる。
心躍らせるストーリーの基本は、欠点や複雑な事情を抱えたどこにでもいそうなキャラクターを登場させること。そして、キャラクターたちの鼻先に常にニンジンをぶらさげつつ、乗り越えなければならない障害を徐々に大きくしていく事がベスト。結末は、問題が解決しハッピーエンドを迎える方が良い。
ユーモアを盛り込む
脳が期待するものを覆す意外な展開が最後に用意されているところから、ユーモアが生まれる。効果のあるテクニックは3つ。
・自虐的なジョークを放つ
・事実を大げさに語る
・権威をこき下ろす