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2013/07/23更新

発明家に学ぶ発想戦略 イノベーションを導くひらめきとブレークスルー (Harvard Business School Press)

317分

7P

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発明が市場を創出する

発明家は新しい製品を生み出す前に、新しい可能性を自ら創出する。飛行機に乗っていても、ただぼんやり座っていないのが発明家だ。床の敷物、照明、食事用カートなどにふと目がとまると、それが気になって仕方がなくなる。対象が何であれ、発明家は未完成な部分に目をつける。そして、もっと良いものにできるはずだと考える。

普通の人が問題ないと思っていても、発明家には馬鹿げた欠陥が目につき、皆が文句も言わずに受け入れているのが納得できない。発明家は新しい角度から問題に着眼し、もう一度それをとらえ直し、より厳しい基準で細部を見つめる事で、誰にも見抜けなかった新たな可能性を生み出すのである。

新しい可能性を創出するには、解決しようとする問題が新しいものでなくても構わない。新しくなければならないのは、問題の捉え方だ。

優れた発明は顕在する必要を満たすために生まれたと思われがちだが、本当は発明が先にあってそこから必要が創出されている。電話も電球も飛行機も、発明される前から想像していた人はわずかだが、いざ世の中に登場すると、生活に欠かせないものになった。つまり、新しい可能性は発明家の頭の中で育まれるのである。

発明を生み出す方法

①問題を発見する
発明家は問題の解決ではなく、問題の発見が得意な人と考えた方がよい。発明家はあらゆる努力を払って自分の持つ知識やスキルにふさわしい課題を探し出す。問題を正しくつきとめる上で考えなくてはならない重要な側面は、解決すれば成功が期待できる問題かどうかという点だ。

②パターンを認識する
新しい解決策は、新しいパターンを認識する事からも導かれる。発明家はあらゆるところにたえず目を配り、応用したり発展させたりできるパターンを探し出そうとしている。パターン認識の鍵は、既に機能しているものに着目し、その仕組みを学んで応用するか、新しい型を完成させる事にある。

③チャンスを引き寄せる
成功する発明家は、自らの力で幸運を招いている。彼らはその手がかりを目を皿のようにして探している。大きな事につながりそうなハプニングをいつでも歓迎しようとしている。

④境界を横断する
発明家ならば、身に付けたスキルや過去の経験の範囲にとどまらず、たえず新しい領域に自らの可能性を広げていかなくてはいけない。発見と発明の多くは観察と経験を通じて新しいパターンに目をとめた時に閃くものだが、そのパターンはしばしば分野の交差した所に形作られる。

⑤アナロジー(類推)を応用する
問題の解決に、過去の類似した経験や知識を利用する。見慣れたものから新しい発明を構想するのだ。

⑥失敗を糧にする
ただ粘り強ければよいというものでもない。失敗が教えてくれる事に耳を傾ける。