日本は2011〜2012年にかけて、電力供給の問題と円高など国際金融の危機に直面しており、それは第三の敗戦とさえ呼ぶべき危機的状況にある。
これから日本の産業構造はどのようにシフトしていくべきか。日本企業のポテンシャルの高い分野を検討しながら、これからの日本の活路を説く1冊。
新しい日本の産業構造を考える際には、「どの新しい産業が伸びるか」というスタンス、何か「新しい」成長産業を探す、というスタンスだけで考えない方がいい。
歴史は跳ばないから、古い産業の変貌と新しい産業の登場と、2つがないまぜになって一国の産業構造は変わっていく。特定の少数の成長産業が日本を変えるのではないのである。
日本企業が何で食っていくのかは、以下の6つキーワードを中心に考えると見えてくる。
①電力生産性で食っていく
②ピザ型グローバリゼーションで食っていく
③複雑性産業で食っていく
④インフラで食っていく
⑤中国とともに食っていく
⑥化学で食っていく
著者 伊丹敬之
1945年生まれ。東京理科大学大学院イノベーション研究科教授 一橋大学商学部で教鞭をとり、1985年教授。この間スタンフォード大学客員准教授等を務める。
日本経済新聞 福井県立大学地域経済研究所所長 中沢 孝夫 |
TOPPOINT |
エコノミスト 2013年 11/5号 [雑誌] 一橋大学大学院商学研究科 教授 橘川 武郎 |
日本経済新聞 2回目 日本大学教授 乾 友彦 |
週刊 東洋経済 2013年 6/22号 [雑誌] |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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まえがき | p.3 | 3分 | |
第1章 第三の敗戦 | p.13 | 15分 | |
第2章 失われた四半世紀 | p.38 | 17分 | |
第3章 電力生産性が産業構造を決める | p.68 | 16分 | |
第4章 ピザ型グローバリゼーションを目指す | p.96 | 16分 | |
第5章 複雑性産業が日本のベース | p.124 | 15分 | |
第6章 インフラ産業の日本、インフラとしての日本産業 | p.150 | 14分 | |
第7章 地政学的重心としての中国 | p.174 | 15分 | |
第8章 産業科学の重心としての化学 | p.200 | 14分 | |
第9章 日本の内なる病 | p.224 | 13分 | |
終章 何で食っていくのか、食っていけるのか | p.246 | 9分 |