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2013/06/10更新

覚悟の磨き方 超訳 吉田松陰 (Sanctuary books)

45分

2P

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  • すぐ使える
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松陰の教育

密航で捕まった後の松陰は、長州藩へと送られ、牢獄の中で囚人たちを弟子にする。仮釈放されると、松下村塾と呼ばれる小さな塾を始める。ここで松陰が教えた期間はわずか2年半だったが、松下村塾は、高杉晋作や伊藤博文、山縣有朋などを送り出した。

松陰は「いかに生きるかという志さえ立たせることができれば、人生そのものが学問に変わり、あとは生徒が勝手に学んでくれる」と信じていた。だから一人ひとりを弟子ではなく友人として扱い、「教える、ということはできませんが、ともに勉強しましょう」と話した。教育は、知識だけを伝えても意味はない。教える者の生き方が、学ぶ者を感化して、はじめてその成果が得られる。

動きながら準備する

やろう、とひらめく。その時「今やろう」と腰を上げるか「そのうちに」と一旦忘れるか。やろうと思った時に、何かきっかけとなる行動を起こす事ができない人は、いつになっても始めることはできない。次第に「まだ準備ができていない」という思い込みの方が強くなっていく。だがいくら準備をしても、それらが事の成否を決める事はない。

いかに素早く一歩目を踏み出せるか。いかに多くの問題点に気付けるか。いかに丁寧に改善できるか。少しでも成功に近づけるために、できる事はその工夫しかない。よく行動する人は、よく失敗する。だがそれで「順調」だと思っている。

吉田松陰は、行動につながらない学問は無意味だと考えた。大切なのは、不安をなくす事ではない。いかに早く、多くの失敗を重ねる事ができるか。そして「未来はいくらでも自分の手で生み出す事ができる」という自信を、休む事なく生み続ける事なのである。

無駄を削ぎ落とす

いつしか人は「居場所を守るため」に生きるようになる。安心感を求めるのは生存本能だ。だが、松陰はそういう生き方を嫌った。「安定した生活」の先には、目に見えぬものに怯える、つまらない日々しか待っていないと知っていたからだ。

松陰が理想としたのは武士の生き方だった。武士は日常から無駄なものを削り、精神を研ぎ澄ました。俗に通じる欲を捨て、生活は規則正しく、できるだけ簡素にした。逆境や不安に動じる事なく、自分が信じている生き方を通す事こそが、心からの満足を得られる生き方だと、松陰は固く信じていた。

慣れ親しんだ場所から出る

居心地の良い場所にい続ける限り、「本当にやりたいこと」はできない。むしろ新しい刺激に弱くなり、だんだん感性が鈍ってくるだけだ。松陰の感覚は「うまくいくか知らないが、これをやらなければ何も始まらない」だった。それは良い結果を出すためでも、周囲から称賛されるためでもなく、心からの充実感を手に入れたいと思ったがためだった。

評判は傷ついても、生き方は傷つかない。生き方を傷つけるのは、自分だけである。