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日々収支

物流センターに出入りする荷物の量は日々、変動する。ハマキョウレックスがお客さんと結んでいる契約は、物量に応じて料金をもらうという方式が一般的だから、収入はお客さんの商品の売行きによって決まる。しかも、物量は季節変動も激しく、どういうパターンで変動するか見極めにくい場合もある。

物流センターは、パートさん達に支えられている。毎日、作業が楽にこなせるように大勢のパートさんに出勤してもらうと、人件費が膨らんでコストが過剰になってしまう。波動に対応しながら、人件費をきちっと管理して、黒字を出していく。その武器が「日々収支」だ。日々収支を続けていくと、パートさんのシフト調整の精度は確実に高まる。

日々収支は、現場改善の武器にもなる。パートさんがどんな作業で苦戦しているとか、どういう作業でミスが多いとか、現場の「やりにくいところ」「改善すべきところ」に見当をつける。その上で、パートさん達に話を聞いて、作業を楽にする方法を考える。作業が楽になれば、それだけで効率は上がる。

アコーディオン方式

いかにして作業量ピッタリの人員で作業を済ませるか。それが現場の社員の腕の見せ所なのだが、実際には毎日の作業量は、なかなか予想通りにはならない。作業量が予想より多くて人を増やす必要があれば、パートさん達に連絡して「今日、これから出勤できませんか」とお願いする。逆に作業が早めに終わりそうであれば「今日は1時間早く上がってください」とお願いする。これを「アコーディオン方式」と呼んでいる。物流における勝ち組、負け組というのは、ムダをいかになくすかという事で決まる。

全員参加

人が動く仕事は、結果にものすごい差がつく。物流センターは、まさしくそういう職場だ。まとめて運び込まれた荷物を小口に分け、梱包し、出荷する。その仕事はパートさん達に支えられている。

社員が1週間いなくてもパートさんだけで現場が回るようにする事が方針だ。そのために優秀なパートさんに活躍してもらい、新人のパートさんに仕事をマスターしてもらい、みんなから現場改善の知恵が出てくるようにする。それが社員の役割だ。

知恵を出してもらうのに、ただ「改善案を出して下さい」と言ったって何もしてくれない。重要なのは聞くこと。どの作業がうまくいかないか聞いて、どうすれば楽になるかを言ってもらう。それだけで改善案が見つかる。

パートさん全員に活躍してもらうために、「日替わり班長精度」を実施している。パートさん達が交代制で班長になる。いつか自分が班長になって仲間に協力してもらう事を考えれば、みんな「今日の班長」に協力し、一生懸命働くようになる。