大手企業を顧客に持つドイツの経営コンサルタントが、自身の経験を語りながら、人生におけるチャンスの掴み方を紹介。一度きりの人生を後悔しないために大切なこととは何かを説く。ドイツでベストセラーになったという自己啓発書。
■チャンスをつかむ人がいつもやっていること
理想を実現するためには、「現実に忠実な現実」や自分達が自己認識している姿だけを念頭に置くのではなく、常識を無視したり疑ったりする事が必要になってくる。ゴールまでの道のりをよく知るため、ありふれた単調な毎日にチャンスを見出すため、「現実的な像」と「非現実的な像」を結び付ける必要があるのだ。だから誰かに「もっと現実を見ろ」と言われたら、すぐにブレインストーミングをして自由な発想をするべきだ。
計画を立てる行為にはあまり意味がない。計画は失敗を補うために立てるものだ。人生には予想外の出来事がたくさん起こる。だからチャンスをつかむには、スキルを磨き、チャンスを見つけて、活かすほかない。
■本気で自分が欲しいと思うものを追うべきだ
「人生の特売品」に手を出さないこと。本気で自分が欲しいと思うものを追うべきだ。人生を切り開きたいなら、ひたすら前に進み続け、努力し、つらい事に耐え抜くよりほかはない。それには、最初に抱いた思いを、常に忘れずにいることだ。
そもそもみんな、問題を悪いもの、避けるべきものと決めつけている節がある。だが問題を避けようとするのは大きな過ちだ。まったく問題のない状態とは、単に問題に背を向けているだけの状態ともいえる。
岐路に立つ時、そこがどんな場所であれ、道は必ず前に伸びているものだ。だが問題があるとすぐに逃げ出し、何も学ぼうとしない人は、いつまでたっても、問題を解決するスキルが身につかない。とにかく、まずは根性で食らいつく事が肝心だ。
自分の選んだものが「人生の特売品」だと気づいたら、すぐに投げ捨ててしまおう。状況認識を誤らせるもとだからだ。本当に歩みたい道に関係のないものは、たとえ無料で差し出されても断るべきだ。自分の正直な気持ちに蓋をしてはいけない。
■とりかかろうとしない人には、何もやってこない
絶対に失敗しないという保証を欲しがっても仕方がない。そんなものはどこにも存在しない。とにかくまずはやってみること、大失敗するかもしれない責任を負う事が肝心だ。
信じるべきはただ1つ「これをやりたいかどうか?」だけだ。成功したかどうかはあとになってわかる事だ。良い決断とは胸の衝動に従って下したものだ。
著者 ヘルマン・シェーラー
経営コンサルタント、講演家 コブレンツ大学などでマーケティングを学んだ後、父から食料品店を受け継いだが、同時に数百万ユーロに及ぶ莫大な負債も背負うことになってしまう。しかし、その後、複数の会社を立ち上げ、その1つをドイツのトップ100企業入りさせる。 企業コンサルタントとしても国際的に活躍し、70人以上のコンサルタントを擁してドイツ各地で講演会などを主催。
マインドマップ的読書感想文 smooth |
ビジネスブックマラソン 土井 英司 |
章名 | 開始 | 目安 | 重要度 |
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第1章 チャンスの見つけ方 | p.7 | 21分 | |
第2章 チャンスは意図的な楽観主義にめぐってくる | p.43 | 19分 | |
第3章 人生は一度きり。100%はない。 | p.75 | 14分 | |
第4章 見込み違いは、誰にでもある | p.99 | 15分 | |
第5章 とりかかろうとしない人には、何もやってこない | p.125 | 19分 | |
第6章 失敗には終わりがない | p.157 | 13分 | |
第7章 誰にでも平等にあるけれど、その配分しだいで人生が変わるもの | p.179 | 19分 | |
第8章 突き抜けた人だけが手に入れられるもの | p.211 | 15分 | |
第9章 チャンスをすくい取るフィルター | p.237 | 12分 | |
第10章 リスクは考える順番で減らせる | p.257 | 14分 | |
第11章 チャンス・インテリジェンス | p.281 | 13分 | |
第12章 自分のためが、社会のためになる | p.303 | 9分 |
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