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2013/05/17更新

トップになりたきゃ、競争するな―なぜ、業界最後発企業が世界にとびだすまでに成長できたのか

  • 藤井 薫
  • 発刊:2013年5月
  • 総ページ数:224P

144分

2P

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業界最後発からトップ企業になった製麺機メーカーの物語

たった1人で始め、最後発で業界に参入した製麺機メーカーは、創業から30年で業界トップに立った。年間200店以上の麺専門店のプロデュース・指導も行う代表が、その裏側を語る。


■最後発の製麺機メーカー
川崎重工を退職し、機械設計業を始めた。動くものなら何でも設計する。しかし、時代はオイルショックの頃で、とにかく仕事がない。設計の仕事がありそうな場所を一人で走り回り、どんな小さな設計でもやらせてもらった。けれど、設計はあまり利益の出る仕事ではない。図面を描いて納品すると、それで終わり。やはり、メーカーの方が有利だと思った。

その頃は環境衛生に対する意識が高まってきて、汚水処理の機械などを設計する仕事が増えていた。そのような仕事を受けていると、施工まで依頼されるようになった。最初は様々なジャンルの機械の設計・施工をやったが、香川県は讃岐うどんの本場だったため、うどん関連の機械の製造や修理などの仕事が増えてくるようになった。

ある時、高松に本社を置く上場企業から、東京にうどん店を出店するにあたり、小型製麺機を作って欲しいとの依頼を受けた。当時、うどん製麺機には、1台でミキサー(練り)からプレス(足踏み)、ロール(麺棒延ばし)、カット(包丁切り)ができる機械はなかった。開発期間は1年以上かかったが、1980年、製麺業界では最後発で、業界初となる一体型製麺機が誕生した。

超短要約

■ビジネスの本質
夢を現実にするには、ビジネスの本質とは何かを理解する事である。

①成長し続ける
現状維持というのはありえない。世の中は休みなく進化しているので、立ち止まると衰退の一途をたどる。過去と同じ事をするのをやめて、現代のライフスタイルに合ったビジネスを展開するのが成功の秘訣である。

②自らリスクをとる
今、うまくいっている安心領域から抜け出し、リスクをとってこそ、新しい事が始められる。一度成功体験ができたら、それを踏み台にして、新しいリスクをとって、次の安心領域まで行かなければならない。

③先に与える
回転寿司は原価率40〜50%と言われているが、回転寿司大手のスシローは原材料費率を50%にして、お客様の満足感を満たし、業界トップになった。行列ができるラーメン店では40%以上の原価率をかけている店も珍しくない。目先の損得は考えず、妥協せず、一貫性を持って95点レベルの圧倒的な商品力を目指すこと。

④情熱を持てる事に取り組む
常に考えながら仕事をできる人、失敗しても立ち上がる事ができる人は、必ず情熱を持っている。だから、情熱を持てないジャンルの仕事をやってはいけない。

⑤いまだに解決されていない、お客様の問題を解決する
お客様がまだ気づいていない問題を先回りして解決するのがビジネスの基本である。

⑥心地良い状態を常につくり続ける
どのような商品を開発すれば、お客様により一層心地良さを感じてもらえるか。それを徹底的に研究した人や会社が、これからの時代、成功する。

⑦今ある姿をあるべき姿に変える
「博多一風堂」が開業するまで、博多のラーメン店と言えば、汚くて、豚骨の臭みが店内に充満しているところが主流だった。しかし、一風堂は、それをジャズの流れる清潔でしゃれた空間に作り上げ、臭みのない、女性に好まれる味付けのラーメンを提供し、人気を博した。現状を否定する事で、今までの常識を覆す店が生まれる。

⑧ライバルとは絶対に競争しない
ライバルと競争したら、最終的には価格競争になる。無益な競争は、ただの消耗戦に陥る。むしろ、ライバルに絶対に負けない強みを持つ事の方が大切であり、お客様にもメリットがある。

⑨お客様を明確にする
お客様を明確にするには、まず、自分の使命と提供する価値を明確にしなければならない。

⑩得たい結果を得るためには、先に犠牲を払う

著者 藤井 薫

1948年生まれ。大和製作所 代表取締役 川崎重工業株式会社に入社し、航空機事業部機体設計課に配属。造船事業部を経て、1975年に独立し現・大和製作所を創業。 当初は機械設計・製造・販売全般を行っていたが、香川という土地柄製麺機の受注が多く、製麺機の設計・製造・販売に特化するようになる。同社は現在、小型製麺機の販売台数で業界トップシェアを誇る。 製麺機の販売をとおして、麺専門店経営にも関心を持ち、独自に研究するようになる。そこで得たノウハウを活かし、コンサルティング活動や繁盛法則についての講演を全国各地で行う。2000年には、自社内に大和麺学校を開校。自らが教壇に立つ「経営講義」は、超実践的な講義として定評がある。 現在は、年間200店以上の麺専門店のプロデュース・指導も行っている。指導を受けた麺専門店の中には繁盛店となる店も多く、「麺業界の影の指南役」と呼ばれ、テレビ・雑誌などさまざまなメディアでも注目されている。

この本を推薦しているメディア・人物

帯
一風堂 代表 河原 成美

章の構成 / 読書指針

章名 開始 目安 重要度
プロローグ 「今」を生きる、あなたのために p.12 4分
第1章 すべてのはじまりは模型飛行機から p.19 23分
第2章 美味しさと安全性の追求 p.63 12分
第3章 使命を明確にする p.87 19分
第4章 閾値を超えて p.125 9分
第5章 イノベーションなくして成長なし p.143 13分
第6章 ビジネスの本質とは p.169 23分
エピローグ 使命を全うする人生を生き切る p.214 3分
麺専門店経営者の心構え26カ条 p.220 2分

この本に影響を与えている書籍(参考文献、引用等から)

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